フリーズ・ロンドン開幕

2013年10月17日から20日まで、現在最も影響力を持つアート・フェアのひとつ、フリーズ・ロンドンがロンドン北部のリージェンツ・パークにて開催される。

今回で11回目を迎えるフリーズ・ロンドンは、世界各国から150以上のギャラリーが参加、メイン部門にはブラム&ポー(ロサンゼルス)、ガレリー・マックス・ヘッツァー(ベルリン)、マリアン・グッドマン・ギャラリー(ニューヨーク)、グッドマン・ギャラリー(ヨハネスブルグ)、マカローネ(ニューヨーク)、オーバーデュイン&カイト(ロサンゼルス)、ロデオ(イスタンブール)が加わり、さらに充実したラインアップとなる。空間デザインはロンドンの設計事務所カーモディ・グロアークが担当する。日本からはタカ・イシイギャラリーがメイン部門に参加。若手ギャラリーを対称として、個展形式での発表を行うフレーム部門には青山|目黒が田中功起を出品、設立10年以内のギャラリーを対称としたフォーカス部門にタケニナガワが参加する。

今回から、サラ・マックロリーに代わり、元サーペンタイン・ギャラリー・パブリック・プログラム部門シニア・キュレーターのニコラ・リースがキュレーターを務める。フリーズ・プロジェクツには、リースも審査委員を務めたエムダッシュ賞2013の受賞者ピルヴィ・タカラや、先日ソウルにて第6回ヤンヒョン賞受賞記念レクチャーを行ったリヴァーネ・ノイエンシュワンダー、昨年タケニナガワにて個展を開催したケン・オキイシなどが参加。また、リバプール・ビエンナーレとの共同企画フリーズ・ミュージックには、メレディス・モンクが参加し、エクスペリメンタル・メディア・アンド・パフォーミング・アーツ・センター[EMPAC]との共同企画フリーズ・フィルムでは、ピーター・ジダルなどの作品が上映される。フリーズ誌の編集者が企画するトークイベントにはジェローム・ベルやスティーブン・ショア、上述したメレディス・モンクらが参加する。

フリーズ・マスターズとの共同企画スカルプチャー・パークはヨークシャー彫刻公園のプログラム・ディレクターを務めるクレア・リリーが担当し、11世紀の石像彫刻や13世紀のガーゴイルや、ジュディ・シカゴやヘレン・チャドウィックらの作品が設置され、第55回ヴェネツィアビエンナーレの企画展にも出品しているアリス・シャーナーや1986年生まれのオスカー・ムリーロは新作を発表する。

また、2003年より続く、新作制作の資金や美術館の作品購入資金を支援する慈善団体アウトセットとの協力関係は、新たな10年に差し掛かる今回も継続されることとなり、テートのコレクションとして購入される作品の審議が行われる。なお、同事業により購入された作品は既に90作品、総額100万ポンド以上にも及ぶ。

追記


Cabinet: Mark Leckey

現地時間10月16日、今回のアート・フェアにおいて、最も革新的な展示を行ったギャラリーに与えられるスタンド賞の発表があり、マーク・レッキーの作品を展示したキャビネット(ロンドン)が選出された。キャビネットには賞金 10,000ポンド(約157万円)が授与される。

Frieze London:http://friezelondon.com/
Frieze Masters:http://friezemasters.com/

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