札幌国際芸術祭2014、参加アーティスト発表


中谷芙二子〈参考作品〉「Fog Sculpture #47636 “風の記憶”」2013年. 豊田市美術館での展示風景 Photo:谷川寛

2014年3月13日、創造都市さっぽろ・国際芸術祭実行委員会は東京都内の六本木ヒルズ アカデミーヒルズ オーディトリアムにて、「札幌国際芸術祭2014」に関する記者会見を開催した。同芸術祭はゲストディレクターに坂本龍一を迎え、「都市と自然」をテーマに7月19日から札幌市内全体を舞台に開催される。

同芸術祭の中核を担う企画展示「都市と自然」は、北海道立近代美術館と札幌芸術の森美術館の2会場で開催。展示をアソシエイト・キュレーターの飯田志保子が担当する。北海道の炭鉱史から原子力まで、エネルギーの転換期とそれを取り巻く環境や社会背景といった近代化の過程を再考するとともに、アートと科学が交差する地点から都市と自然を見つめ直す。札幌芸術の森美術館の中庭に設置される中谷芙二子の霧の彫刻やカールステン・ニコライの新作、砂澤ビッキの木彫、岡部昌生による大規模な夕張炭鉱遺構のフロッタージュ作品やアンゼルム・キーファーの「メランコリア」のほか、雪の結晶の研究や人工雪の開発などで知られる物理学者であり、随筆家の中谷宇吉郎の雪の結晶の写真などが展示される。


Above: カールステン・ニコライ〈参考作品〉「unidisplay」2012年 Museum für Modern Kunst Frankfurt am Main (MMK) での展示風景 Photo: Axel Schneider. Courtesy of Galerie EIGEN+ART Leipzig/Berlin and The Pace Gallery.

札幌駅と地下鉄大通駅を繋ぐ展示機能を備えた地下歩行空間(チ・カ・ホ)では、同芸術祭のインフォメーションセンターを設置するとともに、社会や都市環境に浸透し、新たな層として人々を繋ぎはじめた情報技術に注目した特別展示「センシング・ストリームズ」が開かれる。アソシエイト・キュレーターの四方幸子が担当し、A.P.I.(アークティック・パースペクティブ・イニシアティブ)や毛利悠子、坂本龍一+真鍋大渡、山川冬樹などの作品が展示される。

そのほか、大竹伸朗の個展『時憶/美唄』や山口情報芸術センター[YCAM]のYCAM InterLabと坂本龍一による『フォレスト・シンフォニー in モエレ沼』、『北海道のアーティストが表現する「都市と自然 」ー「時の座標軸」ー』といった展覧会、都心エリアの屋外にて発表される島袋道浩の新作、高谷史郎のパフォーマンス「CHROMA」や、アルヴァ・ノト+坂本龍一のライブ「S&S」など、さまざまな歴史的建造物や公園、地下歩行空間など市内全体を舞台に、展覧会やパフォーマンス、ライブ、参加型のプロジェクトが展開される。

札幌国際芸術祭2014:https://www.sapporo-internationalartfestival.jp/

札幌国際芸術祭2014
2014年7月19日(土)-9月28日(日)
北海道立近代美術館、札幌芸術の森美術館、札幌駅前通地下歩行空間、札幌大通地下ギャラリー500m美術館、モエレ沼公園、札幌市資料館、北海道庁赤れんが庁舎、ほか

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