ナムジュン・パイク・アートセンター賞


The National Apavilion of Then and Now (2011) at The 54th International Art Exhibition, La Biennale di Venezia 2011 Photo: ART iT

2014年11月13日、韓国龍仁市のナムジュン・パイク・アートセンターは、故ナムジュン・パイクのように領域横断的な活動を展開し、実験的かつ革新的な作品で新しい地平を切り拓くアーティストとして、音や光を重要な要素としたインスタレーションで知られるハルーン・ミルザにナムジュン・パイク・アートセンター賞を授賞すると発表した。授賞式は来年1月29日に同アートセンターで行なわれ、ミルザには賞金50,000ドル(約578万円)が与えられる。また、同アートセンターでは来年後半にミルザの個展を開催する。

ハルーン・ミルザは1977年ロンドン生まれ。パキスタンにルーツを持つミルザは、一部、音楽をタブーとするイスラム文化を背景としながらも、「音(sound)」を追求する実践に取り組んでいる。2010年にノーザン・アート・プライズ(イギリス)、2011年には第54回ヴェネツィア・ビエンナーレ銀獅子賞を受賞するなど国内外での評価が高まっている。一昨年には、ニューヨークのニューミュージアムで個展を開催している。現在、高知県立美術館を巡回中の『プライベート・ユートピア ここだけの場所 ブリティッシュ・カウンシル・コレクションにみる英国美術の現在』に出品している。

阿部一直(YCAMチーフ・キュレーター)やアン・キョンファ(ナムジュン・パイク・アートセンター・チーフ・キュレーター)など5人の推薦委員がそれぞれ2名ずつ最終候補者に選び、中村信夫(CCA北九州ディレクター)やパク・マヌ(ナムジュン・パイク・アートセンター・ディレクター)など5名が最終選考によって選び出された。これまでに、アン・ウンミ、シール・フロイヤー、イ・スンテク、ロバート・エイドリアンX(いずれも、2009)、ブルーノ・ラトゥール(2010)、ダグ・エイケン(2012)が受賞している。

ナムジュン・パイク・アートセンター:http://njpac-en.ggcf.kr/

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