Installation view. Visible/Invisible 2012. Toyota Municipal Museum of Art. Photo: ART iT
2012年3月30日、現代美術家で前衛いけ花作家として知られる中川幸夫が老衰のため香川県坂出市の介護施設にて死去した。享年93歳。
中川は、1918年に香川県丸亀市に生まれ、1942年に祖父母の影響でいけ花をはじめる。1951年に池坊を脱退し、いけ花という概念を拡張させる表現に取り組む。1999年には織部賞グランプリを受賞。近年の活動としては、2003年に大原美術館にて、個展『有隣荘・中川幸夫・大原美術館』、宮城県美術館、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館にて、個展『花人 中川幸夫の写真・ガラス・書?いのちのかたち?』を開催したほか、国内外の企画展にも作品が出品されている。また、舞踏家の故大野一雄や写真家の荒木経惟をはじめ、幅広い親交があり、共同制作も残している。
(文中敬称略)