2014年7月28日、あいちトリエンナーレ実行委員会は次期開催のあいちトリエンナーレ2016の芸術監督に写真家で著述家の港千尋が就任することを発表した。8月2日には愛知芸術文化センターにて就任記者会見が行なわれる。
港千尋は1960年神奈川県生まれ。現在は多摩美術大学美術学部情報デザイン学科教授(映像人類学)を務めている。群衆や記憶といったテーマを探求しながら、研究、作品制作、出版、キュレーションと幅広い活動を行ない、97年に『記憶—創造と想起の力』(1996年、講談社)でサントリー学芸賞(社会・風俗部門)、2005年に展覧会『市民の色』(ニコンサロン)で伊奈信男賞を受賞している。また、2007年の第52回ヴェネツィア・ビエンナーレの日本館展示のコミッショナー(アーティスト:岡部昌生)をはじめ、2006年の釜山ビエンナーレ共同キュレーター、2012年の台湾ビエンナーレ共同キュレーターといった国際展の企画も手掛けている。
今回の選任は、名古屋ボストン美術館館長の馬場駿吉を委員長に、高階秀爾(大原美術館館長)、松村公嗣(愛知県立芸術大学学長)、峯村敏明(多摩美術大学名誉教授)、歴代の芸術監督である建畠晢(京都市立芸術大学学長)、五十嵐太郎(東北大学大学院教授)の6名からなる芸術監督選考委員会によって行なわれた。
また、あいちトリエンナーレの開催に向けて、現代美術をより身近に楽しむための講座「トリエンナーレスクール」の開講も発表された。(全6回を予定。今回は前半3回の内容を発表。)
あいちトリエンナーレ公式ウェブサイト:http://aichitriennale.jp/