2011年11月12日より、オーストラリア、日本、フィリピンの3ヶ国のキュレーターの共同企画による日本現代美術を紹介する展覧会『オムニログ:オルタネイティング カレント:3.11以降の日本現代美術』がオーストラリアのパースにて開催される。
「Omnilogue(オムニログ)」は、2011年から2012年にかけて、パース、ニューデリー、シンガポールで開催される3つの現代日本美術のグループ展全体のタイトルであり、展覧会は各都市の文化の固有性や地域の文脈を反映し、それぞれ異なる展覧会名と学芸的テーマを設けている。多方向の議論を示唆する造語「Omnilogue(Omni+logue)」というタイトルのとおり、現代美術をとおして、21世紀の文化交流に関する新しい議論の可能性を切り拓くという目的を共有している。
本展は、「21世紀東アジア青少年大交流計画」により2010年夏に日本に滞在する機会を得たキュレーター、リー・ロブ(パース・インスティチュート・オブ・コンテンポラリー・アート)とハイメ・パセナ(インディペンデント・キュレーター、マニラ、フィリピン)に国立国際美術館の研究員、橋本梓を加えた3名による共同企画で行われる。本展タイトルに含まれる「Current」は、「現在」を指し示す語であり、参加作家のジャンル横断的なコラボレーションの動き、そして21世紀の新たな地域コミュニティとのコラボレーションを暗示している。同時に「流れ」を意味するこの語は、オーストラリアを含む東アジアの国々をひとつに結びつける海を想起させ、共同キュレーションという展覧会の構造を示唆するものでもある。
参加作家は藤本由紀夫、泉太郎、毛利悠子、Nadegata Instant Party(中崎透、山城大督、野田智子)、大友良英、須川咲子。
国際交流基金(Omnilogue: Alternating Currents 展)
http://www.jpf.go.jp/j/culture/new/1111/11-07.html
Omnilogue: Alternating Currents – Japanese Art After March 2011
11月12日(土)–12月31日(土)
パース・インスティチュート・オブ・コンテンポラリー・アート
http://www.pica.org.au/