第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展、各賞発表


Angola Luanda, Encyclopedic City. Edson Chagas

2013年6月1日に一般公開が始まったヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展で、金獅子賞をはじめとする各賞が発表された。
国別パビリオン部門では、金獅子賞を「Luanda Encyclopedic City」をテーマに掲げた展示を発表したアンゴラが受賞。アーティストのエドソン・チャガスと複数のキュレーター陣が展示場所の複雑性と、相容れない部分に対して共同で熟慮したことが受賞理由となった。特別表彰には、ふたつの国が協力するという独創的なキュレーションの形を作り上げたキプロスとリトアニア、そして、田中功起と蔵屋美香(キュレーター)による「抽象的に話すこと - 不確かなものの共有とコレクティブ・アクト」をテーマに掲げた展示を行った日本館が選出された。
企画展「エンサイクロペディック・パレス」参加アーティスト部門では金獅子賞にティノ・セーガル。アートの領域を拡張する先進的で優れた実践が評価された。また、最も有望な若手アーティストに贈られる銀獅子賞には、現代を捉える感覚的かつダイナミックな方法の新作を発表したカミーユ・アンロが選出された。特別表彰はシャロン・ヘイズとロベルト・クオーギのふたりが受賞。
今回審査員を務めたのは、テート・モダンのキュレーター、ジェシカ・モーガン、タマヨ美術館のキュレーター、ソフィア・ヘルナンデス・チョン・クイ、テート・リバプールのディレクター、フランチェスコ・マナコルダ、ラゴスの現代美術センターのキュレーター、ビシ・シルバ、ハマー美術館キュレーターのアリ・スボトニックの5人。特にパビリオン部門の審査においては共同作業に関する展示が高く評価された。

国別パビリオン部門
金獅子賞
アンゴラ
エドソン・チャガス「Luanda Encyclopedic City」

特別表彰
キプロスおよびリトアニア 
グループ展 「Oo」(キプロス) 「oO」(リトアニア)
日本
田中功起「抽象的に話すこと − 不確かなものの共有とコレクティブ・アクト」


Above: Cyprus: Oo & Lithuania: oO . Below: Japan: abstract speaking – sharing uncertainty and collective acts. Koki Tanaka

企画展「エンサイクロペディック・パレス」参加アーティスト部門
金獅子賞
ティノ・セーガル

銀獅子賞
カミーユ・アンロ

特別表彰
シャロン・ヘイズ
ロベルト・クオーギ


Above: Tino Sehgal. Below: Camille Henrot

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