アート・バーゼル2016


Oscar Tuazon Zome Alloy (2016)

2016年6月16日から19日にかけて、世界33カ国から286のギャラリーが参加する世界最大規模の近現代美術のアートフェア「アート・バーゼル」が開催される。

47回目を迎えるアート・バーゼル。アートフェアの核となる「ギャラリーズ」部門には、初参加の8軒を含む220軒のギャラリーが参加。日本からの出展は、タカ・イシイギャラリー、スカイ・ザ・バスハウス、タケニナガワの3軒(東京に支店を持つブラム&ポーも同部門に参加)。展示企画の内容を重視した選考を特徴とする「フィーチャー」部門には、ヤニス・クネリスが絵画と音楽とダンスを組み合わせた1972年の作品「Da inventare sul posto」の再演を出品するルクセンブルク&ダヤン、ロバート・スミッソンによるポップアートを出品するジェームズ・コーハンギャラリー、リン・ハーシュマン・リーソンの代表作「Roberta Breitmore」シリーズを出品するワルドバーガー・ワウテルスなどが参加。バロワーズ賞の対象となる、若手アーティストの個展形式限定の「ステイトメント」部門では、キャロル/フレッチャーがバセル・アバス&ルアン・アブラハメ、グレイ・ノイズがランティエン・シエ、ラミケン・クルーシブルがダン・フィンセルを紹介する。そのほか、「エディション」部門には、パリのThree Star BooksやシンガポールのSTPIといった印刷物やマルチプル作品を扱う出版社などが参加。


Mike Kelley Reconstructed History (1989) Skarstedt


Wolfgang Tillmans New York Installation PCR, 525 (2015) David Zwirner


Lynn Hershman Roberta and Irwin Meet for the First Time in Union Square Park (1975) photography, courtesy Waldburger Wouters, Brussels

ジャンニ・ジェッツァー(ハーシュホーン美術館彫刻庭園)が、通常のブースでは展示不可能な巨大な彫刻作品や絵画作品、映像作品、インスタレーション、ライブ・パフォーマンスを紹介する「アンリミテッド」部門、サミュエル・ロイエンベルガー(SALTS)が、フェア会場周辺でのサイト・スペシフィックな展示を行なう「パルクール」部門のキュレーションを手掛ける。「アンリミテッド」には、タカ・イシイギャラリーから榎倉康二も出品。そのほか、ピエール・ビスマスのエド・ルシェが残した岩をめぐる映像作品やフィオナ・タンの新作映像「History’s Future」(2016)などを上映するプログラムや、トークイベントなど、多彩な企画が展開される。

昨年はリクリット・ティラヴァニのインスタレーションを設置したメッセプラッツには、オスカー・トゥアゾンがスティーブ・ベイヤーの「Zome House」(1972)に着想を得た新作インスタレーション「Zome Alloy」を設置する。また、ベイヤーが69年に企画した「Alloy Conference」の第2回をフェア会期中に同インスタレーション内で開催する。

また、アートバーゼルに先立ち、6月14日から6月19日まで、同じくバーゼル市内で、アートフェア「リステ」が開催される。日本からは青山|目黒が橋本聡の個展形式で参加する。

アート・バーゼル2016
2016年6月16日(木)-6月19日(日)
http://www.artbasel.com/


Pierre Bismuth Where is Rocky II? (2016) 93′, team (gallery, inc.), Jan Mot, Christine König

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