第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展開幕


Marino Auriti

2013年6月1日、第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展が開幕する。

今回の企画展の総合ディレクター、マッシミリアーノ・ジオーニが掲げたテーマは「エンサイクロペディック・パレス」。世界の地図を作成すべく、現代美術作品にかぎらず、歴史的な作品、ファウンドオブジェクトなどを組み込んだ展覧会となった。プロとアマチュアのアーティスト、アウトサイダーとインサイダーの境界をぼかしたり、想像力を喚起したり、想像上の領域に焦点をあてたイメージ研究に人類学的なアプローチを持ち込んでいる。第8回光州ビエンナーレ(2010年)同様、ジオーニは、美術、ひいては世界におけるイメージの役割をさまざまな角度から紹介している。日本からは企画展に大竹伸朗、澤田真一、吉行耕平の3名が参加。

国別パビリオン部門では、シンガポールやポルトガルが今年の参加を見送った一方で、バハマ、コソボ、クウェート、モルディブ、コートジボワール、ナイジェリア、バーレーン、パラグアイの8カ国が新たに参加し、アルセナーレに新たな建物がオープンするなど、ビエンナーレ全体は拡張する様相を見せている。
日本館では、田中功起が「抽象的に話すこと―不確かなものの共有とコレクティブ・アクト」というタイトルのもと、共同で作業/制作する過程をおさめたビデオ作品をインスタレーション形式で展示している。

第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展
2013年6月1日(土)−11月24日(日)
ジェルディーニ、アルセナーレなど
http://www.labiennale.org/

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