2012年6月1日、ロンドンのフリーズ・ファウンデーションはエムダッシュ賞2012をセシル・B・エヴァンスが受賞することを発表した。
セシル・B・エヴァンスは1983年生まれ、現在ベルリン在住のアーティスト。世界各地からの750以上もの応募から選出されたエヴァンスのプロポーザルは、美術の専門家ではない幅広い観衆のコメントを収録したオーディオ・ガイドを今年10月にロンドンで行なわれる第10回フリーズ・アートフェアの会場で使用させるもの。通常は専門家による客観的な形式で行なわれる展覧会の説明に、個人的感情を侵入させる。そのほか、会場内にホログラムによる“ゴースト”ガイドを出現させる予定。
同賞は2010年にカルティエ・アワードに代わって、大学もしくは大学院卒業から5年以内、もしくは35歳以下の英国外在住のアーティストを対象として設立された。受賞者には、フリーズ・アートフェアにおける新作展示の機会と、制作費１万ポンド、アーティストフィー１千ポンドが与えられる。さらに、ロンドンのガスワークスにおける3ヶ月間のスタジオレジデンスに招聘される。第1回はアナヒタ・ラズミが受賞。昨年行なわれたフリーズ・アートフェアにて「Roof Piece Tehran」を発表している。
フリーズ・ファウンデーション エムダッシュ賞：http://www.friezefoundation.org/emdash-award/