<高松市美術館>「没後45年 鏑木清方展」

 鏑木清方(かぶらき きよかた)[明治11(1878)~昭和47(1972)年]は、明治から昭和にわたって活躍し、美人画に独自の画境を切り拓いた近代日本画を代表する画家として広く知られています。平成29(2017)年が清方没後45年となるのを機に、その画業を改めて振り返る展覧会を開催します。
 清方は、明治24(1891)年、13歳のとき日本画家の水野年方に入門し、挿絵画家としてその画業をスタートし成功を収めます。明治30年代より本画制作に向かい、文展などの展覧会において評価を得、画壇の中心画家として活躍しました。また、昭和初期からはあらたに肖像画の分野にも取り組み、人間の内面までもを画面に映し出した作品を残しました。
 本画と呼ばれる展覧会場などを意識した大画面の作品に対して、自ら「私の最も興味を注いだもの」という画巻、画帖、折本などの形を取った小画面の「卓上芸術」も、清方芸術の真骨頂を示す作品群として見逃すことができません。10代から愛読した樋口一葉や、挿絵の執筆を通して20代から交流のあった泉鏡花らの文学を主題とした物語絵など、この小芸術の形式を取った作品を数多く描き、洗練された感覚による独自の世界を展開しました。
 本展は、鎌倉市鏑木清方記念美術館に御協力いただき、四国では初の清方の画業を通覧いただける回顧展となります。《遊女》、《朝涼》、《祭さじき》など多様な美人画から、《慶喜恭順》をはじめとする肖像画、文芸作品を題材にした《お夏清十郎物語》といった「卓上芸術」まで約50点をとおして、詩情あふれる清方の世界を存分にお楽しみください。

【展覧会基本情報】
会期:2017年9月9日(土)~10月15日(日)※会期中、一部展示替があります。
会場:美術館2階展示室
休館日:月曜日
(但し、9/18(月・祝)及び10/9(月・祝)開館、9/19(火)及び10/10(火)休館)
開館時間: 9:30~19:00
(但し日曜日は17:00閉館/入室は閉館30分前まで/初日9/9(土)のみ展示入室は10:15から)
主催: 高松市美術館
監修:島田康寬(美術評論家)・今西彩子(鎌倉市鏑木清方記念美術館学芸員)
企画協力:鎌倉市鏑木清方記念美術館・公益財団法人鎌倉市芸術文化振興財団 、青幻舎プロモーション

観覧料:
【一般】1,000円(800円)※65歳以上も一般料金
【大学生】500円(400円)
【高校生以下】無料
※( )内は前売り及び20名以上の団体料金
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者は入場無料
※前売チケットは、美術館1階受付、高松市役所生協、ゆめタウン高松サービスカウンター、宮脇書店本店及び南本店にて9月8日(金)まで販売

お問合せ:高松市美術館 TEL087-823-1711
◇展覧会関連イベント等は「高松市美術館公式サイト」よりご確認ください。
http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/museum/takamatsu/

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