ARC春の展覧会スタート!

群馬 ハラ ミュージアム アーク

■現代美術ギャラリーA・B・C
原美術館コレクション展―新収蔵作品を中心に
2010年3月20日(土)~5月30日(日)
■觀海庵
原六郎コレクションの名品-国宝「青磁下蕪花瓶」を中心に
前期 2010年3月20日(土)~4月20日(火) / 後期 4月24日(土)~5月30日(日)

現代美術ギャラリーでは、アーク初公開となる新収蔵品として、ミランダ ジュライ「廊下」、ジム ランビー「トレイン イン ヴェイン」を展示いたします。
ミランダ ジュライの「廊下」は、横浜トリエンナーレ2008で注目を集めた大型インスタレーション。人一人がやっと通れる幅の通路に、メッセージを書き込んだ多数のボードが視界を遮るように設置されています。廊下をひたすら「歩き」、メッセージを「読む」ことが「作品を観賞する」ことであると同時に「生を考える」ことにもなる、考え抜かれた作品です。

そして、原美術館での個展(2008-09年)が好評だったジム ランビーの大型立体作品、「トレイン イン ヴェイン」。椅子やハンドバッグといった日用品に手を加えることで、見慣れた「生活の中のモノ」が非日常的できらびやかな「作品」に生まれ変わるランビーのイマジネーションが魅力的な作品です。
そのほかにも、原美術館コレクションからさまざまなアーティストによる絵画・彫刻作品がご覧いただけます。

ジム ランビー「トレイン イン ヴェイン」 2008年
(写真:「ジム ランビー:アンノウン プレジャーズ」展より2008-2009年  会場 原美術館)

また觀海庵では、原六郎コレクションの名品を紹介いたします。
「青磁下蕪花瓶」は、中国より伝来した青磁花瓶のなかでも傑出した名品として知られます。日本で国宝に指定されている中国の青磁花瓶は3点ですが、「青磁下蕪花瓶」はその1つ。淡い青の釉薬の美しさ、そして、滑らかな肌合いと柔らかな丸みが調和した均整美が魅力です。

「青磁下蕪花瓶」(国宝) 南宋時代 12~13世紀

当コレクションの中核となる近世絵画からは、狩野永徳 「虎図」(三井寺旧日光院客殿障壁画)や円山応挙「淀川両岸図巻」など、日本近世絵画の優品を展示いたします。

円山応挙「淀川両岸図巻」(部分) 江戸時代 明和2年(1765)
京都・伏見から大阪・天満橋辺りにいたる淀川の流れが約16メートルにわたって描かれた長大な絵巻、「淀川両岸図巻」も見逃せない作品です。川の両岸を上下に展開させた独特の空間表現が特徴的です。
現代美術も加えた名品の数々が取り合わせられるこの機会に、時代や地域を越えた表現の対比をご堪能ください。

さて、アークは2008年の増改築以降、屋外作品の増設計画も進めてきましたが、この春、エントランスに常設のインスタレーションとして、韓国の気鋭アーティスト、イ ブルの「A Fragmentary Anatomy of Every Setting Sun」を公開いたします。
3月20日(土)は作品のお披露目パーティーが行なわれます。作品とパーティーの様子については後日お伝えしますので、お楽しみに。

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