陸路(スピルオーバー#1) @ BUG


展覧会メインビジュアル デザイン:Kai

 

陸路(スピルオーバー#1)
2024年5月8日(水)-6月16日(日)
BUG
https://bug.art/
開館時間:11:00–19:00(水曜は20:00まで開館、ただし5/22、5/29は18:00閉館)
休館日:火
ゲストキュレーター:長谷川新(インディペンデントキュレーター)
展覧会URL:https://bug.art/exhibition/spillover-2024/

 

BUGでは、インディペンデントキュレーターの長谷川新をキュレーターに迎え、林修平、MES、FAQ?の3組が想定された範囲を超えて電波が届くスピルオーバー現象から着想を得た新作を発表する「陸路(スピルオーバー#1)」が開催。

「電波漏れ」を意味するスピルオーバーは、本来届く範囲を越境して、別の土地、地域、国家、人へと電波が届く現象を指す。キュレーターの長谷川新はこのテーマについて、「この世界では絶えずスピルオーバーが起きてきたし、今後も起きていくということを信じていますが、それは奇跡的なことというよりは、 明日も太陽は昇るだろう、くらいの当たり前なこととして信じています。また、ほとんどの「電波」は誰にも届くことなく霧散しているし、届いたとしても概ねコントロール下に置かれて牙を抜かれているし、そもそも表現や文化の享受どころではない状況がありますが、それについては憂うのではなく実行すべきことです」とコメントを寄せている。本展ではスピルオーバーという現象をベースに、継続的に発表を続ける企画の最初の試みとして、一人・一組・一プラットフォームの実践を展開する。

 


林修平《帝國水槽》 2022年 熱帯魚(エンペラーテトラ)、ヌマエビ、水槽、水草、山水石、砂、LEDライト、濾過装置、CO2ボンベ、『満州水草図譜』  撮影:守屋友樹

 

林修平は、爬虫類や両生類の飼育経験を踏まえ、身体を取り巻く法律、条例、慣習などの諸規範の矛盾を露呈させる作品を発表してきた。近年の主なグループ展に「D.L.P.」(箔一ビル、石川、2023)、神(analyzer)」(IN SITU、愛知、2023)、「DAZZLER」(京都芸術センター、2022)、「群馬青年ビエンナーレ2021」(群馬県立近代美術館)、「声の棲み家」(プライベイト、東京、2021)など。「DAZZLER」、「声の棲み家」では企画・キュレーションも担当。2020年から名古屋にある住所非公開のアーティスト・ラン・スペース「IN SITU」の運営にも携わる。

MESは、彫刻や空間芸術にバックグラウンドを持つ新井健と、文芸、演劇にルーツのある谷川果菜絵がインディペンデントに企画・制作するアーティストデュオ。2015年に東京藝術大学にて結成、東京を拠点に活動。都市や社会の変化を見つめ、19世紀から現在まで通底する社会問題に向き合い制作を重ねる。光や熱の性質を利用したインスタレーション、パフォーマンス、映像作品を発表。国会議事堂にアプローチした《DISTANCE OF RESISTANCE 抵抗の距離》、他者との隔たりを熱の運動で描いていく《サイ/SA-I》に見られる、レーザーやサーモグラフィなどのテクノロジーと、蓄光素材や蝋燭、身体とテキストといった可変的な素材を組み合わせたスタイルを特色とする。

FAQ?は、MESとNEON BOOK CLUBでも活動する谷川果菜絵と、アーティスト/アーターの小宮りさ麻吏奈によるアートプラットフォーム。2021年に始動し、その時々の関心や疑問を書き綴る交換日記を起点として、性や生、抵抗について取り組んできた人々にまつわるイベントや企画などを行なってきた。長谷川新がキュレーションした「熟睡、東京編」(The 5th Floor、東京、2022)では、キュレーターの吉田山とともに上映プログラムディレクターを担当。「カルチュラル・タイフーン2022」では、2021年に死去したパフォーマンス・アーティストのイトー・ターリを追った山上千恵子監督のドキュメンタリー映画「Dear Tari」の上映会やトークセッションをオンデマンド方式で行なうプロジェクトを、キュレーターの権祥海とともに企画した。

 


MES《タイ/TA-I》 2023年 撮影:竹久直樹


FAQ? 交換日記 2023年

 

参加アーティストはそれぞれ、これまでの実践を引き継ぎながら新たな試みに挑戦する。林は動物の「駆除」に端を発する言説に関して、デスボイスによるレクチャーパフォーマンス形式の作品を発表。MESは2023年の近作《ガイ/GA-I》において、資本経済や画一化された循環のなかにありながらも、動物と人間が個別に関わり、その死を弔うという営みを汲み出すことを試みている。今回発表する新作も、こうした継続的な問題意識と実践のなかで制作された。FAQ?は、上映やトークなどの活動を通して考えてきたことなどを新聞型のZINEとして制作・発表する。

 

関連イベント
ポソレ会
2024年5月22日(水)18:00–20:30
登壇者:MES(本展出展アーティスト)
会場:BUG
参加費:1,000円
参加方法:Peatixにて予約
https://peatix.com/event/3945238/view

トークイベント「移動の震えを聴く」
2024年5月29日(水)19:00–20:30
登壇者:北川眞也(三重大学准教授・地理学者)、長谷川新(本展キュレーター)
会場:BUG
参加方法:Peatixにて予約
https://peatix.com/event/3928373/view
※後日アーカイブ配信あり

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