松平莉奈《venus kiss》2023年
αMプロジェクト2023‒2024
開発の再開発 vol.4 松平莉奈|3つの絵手本・10歳の欲
2024年1月20日(土)-3月16日(土)
gallery αM
http://gallery-alpham.com/
開廊時間:12:30〜19:00
休廊日:日、月、祝休
ゲストキュレーター:石川卓磨(美術家・美術批評)
展覧会URL:https://gallery-alpham.com/exhibition/project_2023-2024/vol4/
gallery αMでは、ゲストキュレーターに美術家・美術批評家の石川卓磨を迎えたαMプロジェクト2023‒2024「開発の再開発」の4番目の展覧会として、日本画家の松平莉奈の個展「3つの絵手本・10歳の欲」を開催する。
松平莉奈(1989年兵庫県生まれ)は、日本画の領域で培われた技術や画材を咀嚼しながら、他者について想像することをひとつの主題とし、人物などを中心とする具象画を制作している。近年の主な個展に「蛮」(KAHO GALLERY、京都、2023)、「うつしのならひ 絵描きとデジタルアーカイブ」(ロームシアター京都、2020)、「悪報をみる—『日本霊異記』を絵画化する—」(KAHO GALLERY、京都、2018)など。主なグループ展に「それを故郷とせよ(手が届く)」(TALION GALLERY、東京、2022)、「Slow Culture」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、2021)、「ないじぇる共創ラボ展 時の束を披く 古典籍からうまれるアートと翻訳」(国文学研究資料館、東京、2021)など。2015年にはVOCA佳作賞を受賞。2017年には平成28年度京都市芸術新人賞、2020年には第38回(令和元年度)京都府文化賞奨励賞を受賞している。
松平莉奈《聖母子》2022年 撮影:乃村拓郎 協力:カトリック玉造教会 天祐寺蔵
松平はコロナ禍で美術館も図書館も閉まり、授業もリモートで行なわれた2020年に、個展「うつしのならひ 絵描きとデジタルアーカイブ」をロームシアター京都で開催した。デジタルアーカイブの模写により、「誰でも、どこからでも」絵を学ぶことのできるモデルを提案するという趣旨を掲げた同展を振り返り、松平は本展に寄せた文章「「3つの絵手本・10歳の欲」」で、その「誰でも、どこからでも」という謳い文句に潜んでいた、ひとつのシステムに誰も彼も当てはめることができると考える暴力的な面を問い直している。そのような思考の変遷を踏まえ、本展では、いずれも10歳前後の子どもを対象とした教科書である、文部省が1932年に発行した『尋常小学図画』と日本統治下で朝鮮総督府が1937年に発行した『初等図画』、そして、後にその改訂版を川上冬崖が翻訳した『西画指南』(1871)が日本の図画教育の起点となる、ロバート・スコット・バーンが1852年にイギリスで出版した絵画指南本『The Illustrated London Drawing-Book』の3つの絵手本をモチーフに制作した作品を発表する。
関連イベント
アーティストトーク
2024年1月20日(土)18:00-
出演:松平莉奈、石川卓磨(美術家・美術批評)
会場:gallery αM
松平莉奈《解毒の作法》2021年 個人蔵
松平莉奈《鵺の解体》2017年 撮影:乃村拓郎
αMプロジェクト2023‒2024 開発の再開発(ゲストキュレーター:石川卓磨)
vol.1|平山昌尚
2023年5月20日(土)~7月15日(土)
vol.2|近藤恵介
2023年7月29日(土)~10月14日(土)※夏季休廊:8/13〜8/28
vol.3|Sabbatical Company
2023年10月28日(土)~12月23日(土)
vol.4|松平莉奈
2024年1月20日(土)~3日16日(土)
vol.5|奥村雄樹
2024年4月13日(土)~6月15日(土)
vol.6|片山真妃
2024年6月29日(土)~9月7日(土)※夏季休廊:8/11〜8/26
vol.7|大石一貴
2024年9月21日(土)~11月16日(土)
vol.8|Multiple Spirits
2024年11月30日(土)~2025年2月8日(土)※冬季休廊:12/22〜1/6