ARTS & ROUTES あわいをたどる旅 @ 秋田県立近代美術館


 

ARTS & ROUTES あわいをたどる旅
2020年11月28日(土)- 2021年3月7日(日)
秋田県立近代美術館
http://www.pref.akita.jp/gakusyu/public_html/
展覧会公式URL:https://www.artscenter-akita.jp/artsroutes/
開館時間:9:30-17:00 入館は閉館30分前まで
休館日:12/29-12/31、1/13-1/22
キュレーター:服部浩之(インディペンデント・キュレーター)

 

秋田県立近代美術館では、江戸時代後期に秋田を含む東北全土を歩き、さまざまな土地をフィールドワークした旅行家で博物学者の菅江真澄の活動とその軌跡をたどる数々のプロジェクトを展覧会形式で公開する『ARTS & ROUTES あわいをたどる旅』を開催する。

菅江真澄(1754-1829)は、江戸時代後期に三河国(現・愛知県東部)に生まれ、本草学・医学・漢学などを修め、30歳で故郷を旅立ち、信州から東北、北海道を巡歴し、さまざまな土地に逗留して、文化習俗、風土、宗教や儀式、人々の生活の様子などを記録しつづけた。48歳で再び秋田に入り、生活や民俗、歴史、地理、文学、考古など多岐にわたる内容を日記や地誌、随筆として絵と文章とで記録した。

本展では、菅江真澄が残した記録をその記録としての価値のみならず、その表現としての価値を再考すべく、アーティスト・研究者・デザイナー・運営事務局それぞれが立ち上げ、展開してきたプロジェクトを紹介する。さまざまな媒体により表現される芸術自体が、多様な領域のあわいにあるものということを改めて意識した上で、人類学者の石倉敏明唐澤太輔が菅江真澄の記録と表現の軌跡をたどった「菅江真澄プロジェクト」、秋田県内の郷土史研究を行なう小松和彦とアートクリエイターの宮原葉月がユニットで活動する「秋田人形道祖神プロジェクト」の知見を踏まえて菅江真澄を捉えなおす試みから、岩井成昭岸健太石山友美小熊隆博柳澤龍が「旅する地域考」、岩井成昭が「移行する旅のかたち」、迎英里子が「境界と移動のシステム」、長坂有希が「移動とエコロジー」、藤浩志が「記憶と記録の再構成」というように、各アーティストがそれぞれの観点からアプローチしたプロジェクトを展覧会という形式で美術館という場に定着させる。

また、プロジェクトの始動から展覧会開催までの制作の軌跡(過程)を記録した広報紙『JOURNAL(ジャーナル)』は、これまでに4号発行されており、公式ウェブサイトにも公開されている。

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