ルアンサック・アヌワトウィモン『輪廻転生』@ 現代美術センターCCA北九州 CCAギャラリー

 

CCA 20+ project
ルアンサック・アヌワトウィモン『輪廻転生』
2018年10月1日(月)-11月9日(金)
現代美術センターCCA北九州 CCAギャラリー
http://cca-kitakyushu.org/
開廊時間:10:00-17:00(土曜は12:00-17:00)
休廊日:日、祝、休
オープニングレセプション:9月29日(土)14:00-16:00

 

現代美術センターCCA北九州では、キャリアを伸ばしつつあるアーティストに焦点を当て、その活動における重要なチャレンジにつながる、新しい考えに取り組む機会として設けたプログラム「20+」の第2弾として、バンコクを拠点に活動するルアンサック・アヌワトウィモンの個展『輪廻転生』を開催する。

ルアンサック・アヌワトウィモン(1975年バンコク生まれ)は、動物や植物、科学技術の進歩などをテーマとした作品を通じて、人間と環境の間にある不条理を浮かび上がらせることで、文明の進歩と引き換えにした利益と代償についての問題を投げかける。2000年代前半より作品の発表をはじめ、Gallery VERやN22で個展を開催、チェンマイ現代美術館やバンコク芸術文化センターなどのグループ展に出品するなど、バンコクを中心に作品を発表している。また、2018年11月に開幕する台北ビエンナーレ2018の参加アーティストリストにも名を連ねている。

CCA 20+ projectでは、絶滅した動物をテーマにした新作「輪廻転生」を発表する。アヌワトウィモンは、今年3月に最後のオスが死んだキタシロサイ、40年ほど前に絶滅したとされるタイのシボリアゲハ、そして、20世紀初頭に絶滅されたとされるニホンオオカミを取り上げ、長期にわたるリサーチを基にした制作を行なう。

 

「進化の結果とは関係なく滅んでいった動物たちは、その種だけではなく、関連し、共存し、特有の複雑な生態系を形作っている全ての動植物種について、とても重要なことを物語っています。」
「自然現象の1つとしての生命の多様性は、非常に重要だと私は考えています。様々な国の研究チームが、生態系の複雑さを解明するために、観察と調査に膨大な時間を費やしてきました。それが時に、何も知らない者にとっては無関係に思われるようなものであってもです。全ての生き物は何らかの理由によってつくられるのであり、単なる偶然ではありません。自然の中で行われる土木工事や建築のプロジェクトと同じように、ある特定の機能が天然の資源管理においてそれぞれあるのです。」
「人間一人ひとりの背景は、唯一無二のものです。70億人の人口と絶滅危惧種と、どちらが重要かというのは難しい問題です。それでも、人間を全ての生物の所有者として定義することは、世界全体の豊かな未来の保証には十分ではないかもしれません。」
(ルアンサック・アヌワトウィモン、プレスリリースより抜粋)

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