「眠らない手」エルメスのアーティスト・レジデンシー展 @ 銀座メゾンエルメス フォーラム


Photo : Tadzio, 2015 © Fondation d’entreprise Hermès

 

「眠らない手」エルメスのアーティスト・レジデンシー展
Vol.1:2018年9月13日(木)-11月4日(日)
Vol.2:2018年11月15日(木)-2019年1月13日(日)
銀座メゾンエルメス フォーラム
http://www.maisonhermes.jp/ginza/gallery/
開館時間:11:00-20:00(日曜は19:00まで)入場は閉廊の30分前まで
休館日:エルメス銀座店の営業日に準ずる。
キュレーター:ガエル・シャルボー

 

銀座メゾンエルメス フォーラムでは、世代を超えて伝承される技をもつ職人と創造性豊かな現代アーティストが出会い、共有と協働を目的とした、滞在制作プログラムに参加したアーティストの作品を二期制で紹介する『「眠らない手」エルメスのアーティスト・レジデンシー展』を開催する。

エルメス財団は2010年以来、アーティストが卓越した職人技に触れるとともに、シルク、皮革、銀、クリスタルといった普段は手の届きにくい素材を扱う機会として、主にフランスに拠点をもつエルメスのさまざまな工房に滞在するプログラムを定期的に開催している。参加アーティストは、それぞれ職人とともに試行錯誤を重ね、新しい作品を制作し、パレ・ド・トーキョーにて作品の発表を行なう。2014年にもパレ・ド・トーキョーに続き、銀座メゾンエルメス フォーラムで展示が開かれた。

今回はこの滞在制作プログラムに2014年から2017年の間に参加したアーティストの作品を紹介する。アーティストの選出を含むメンターを務めたのは、ジャン=ミシェル・アルベロラ、アン・ヴェロニカ・ヤンセンズ、リチャード・フィッシュマンの3名。本展第1期には、クラリッサ・ボウマン、ルシア・ブル、セリア・ゴンドル、DH・マクナブ、第2期には、ビアンカ・アルギモン、ジェニファー・ヴィネガー・エイヴリー、イオ・ブルガール、アナスタシア・ドゥカ、ルーシー・ヒガンデが出品する。

「眠らない手」と題した本展では、職人やアーティストの「動き」や「しぐさ」に着目する。多様な道具を用いつつ、緊張感や集中力を要する職人たちの世界では、言語を介さないコミュニケーションがとても重要な位置を占め、その手には熟練の技と意思、感情といった強いメッセージが秘められている。一方、アーティストは素材を「為すに任せる」大胆さで扱い、その手から自由な形やプロセスを引き出す。職人とアーティストとの出会いは、高度な技で洗練を導き出す反射的な無意識の動作の中に、抽象的な思考や偶然の身振りといったもうひとつの無意識を加えることで、素材の変容を導き出していく。なお、本展のキュレーションは、2014年の『コンダンサシオン』と同じく、美術評論家でインディペンデント・キュレーターのガエル・シャルボーが手がける。

 

参加アーティスト
vol.1:クラリッサ・ボウマン、ルシア・ブル、セリア・ゴンドル、DH・マクナブ
vol.2:ビアンカ・アルギモン、ジェニファー・ヴィネガー・エイヴリー、イオ・ブルガール、アナスタシア・ドゥカ、ルーシー・ヒガンデ

 


Célia Gondol, Photo : Tadzio, 2016 © Fondation d’entreprise Hermès


Io Burgard, Photo : Tadzio, 2016 © Fondation d’entreprise Hermès


Anastasia Douka, Photo : Tadzio, 2017 © Fondation d’entreprise Hermès

 

ART iT Archive
ガエル・シャルボー「ふたりの空想家の物語」(2014年4月)

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