アートウィーク東京が2025年も開催決定


2025年度アートウィーク東京キービジュアル

 

2025年4月23日、東京都内に広がる美術館やギャラリーを繋ぐ無料のシャトルバスや大倉集古館を会場とした「買える展覧会」など、東京のアートシーンを国内外に発信するアートイベント「アートウィーク東京(AWT)」(主催:一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォーム)が、開催日程(2025年11月5日〜9日)や新たに就任したアートディレクター、「AWT FOCUS」、「AWT VIDEO」の監修者、キュレーターなどの開催概要を発表した。

AWTは、東京都内の数多くの美術館やギャラリーが参加、文化庁の協力の下、世界有数のアートフェア、アートバーゼルと提携し、東京における現代美術の創造性と多様性を国内外に発信するアートイベントとして、コロナ禍のプレ開催を経て2022年より年に一度開催している。今年度よりアートディレクターにグラフィックデザイナーの上⻄祐理が就任し、ビジュアルアイデンティティが刷新された。

昨年度に続き、本年度も50以上の美術館・ギャラリーが参加。参加美術館のプログラムには、国立新美術館が香港M+と共催で開催する「時代のプリズム:日本で生まれた美術表現 1989-2010」、東京都現代美術館がAWTのトークイベントにも参加した笹本晃による個展「笹本晃 ラボラトリー」と開館30周年を記念した企画展とコレクション展、アーティゾン美術館が「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山城知佳子×志賀理江子 漂着」、森美術館が「藤本壮介の建築:原初・未来・森」と、下半期注目の展覧会が集まっている。また、2021年のプレ開催時以来の参加となるアノマリーのほか、エスパス ルイ・ヴィトン東京、アフリカの現代美術や日本とアフリカ、ディアスポラとの文化交流に焦点を当てた活動を行なうスペースアンが初参加となる。

 


アートウィーク東京の参加美術館・ギャラリーを結ぶ無料のシャトルバス「AWT BUS」(2024年度) Courtesy Art Week Tokyo


2024年度のAWT FOCUS「大地と風と火と:アジアから想像する未来」会場外観(大倉集古館、東京) Courtesy Art Week Tokyo


2024年度のAWT FOCUS「大地と風と火と:アジアから想像する未来」展示風景(大倉集古館、東京) Courtesy Art Week Tokyo

 

AWT独自のプログラム「AWT FOCUS」は、本年度も日本最古の私立美術館の大倉集古館を舞台に開催する。美術館での作品鑑賞とギャラリーでの作品購入というふたつの体験を掛け合わせた「買える展覧会」の本年度の監修は、2022年度のAWT VIDEOを監修し、2023年度のAWTのシンポジウムにも参加したアダム・シムジックが務める。2017年のドクメンタ14で芸術監督を務めたシムジックが、アートを通じて「現実/リアル」について考える。

映像上映プログラム「AWT VIDEO」のキュレーションは、東京都現代美術館学芸員の岡村恵⼦が務める。2009年より続く映像とアートの国際フェスティバル「恵⽐寿映像祭」の創設を担い、映像インスタレーションや映画、パフォーマンス作品を領域横断的に数多く紹介してきた岡村が、AWT参加ギャラリーのアーティストの映像作品から厳選したビデオプログラムを上映する。

 


2024年度のAWT VIDEO「飛行機雲か山脈か」展示風景(三井住友銀行東館、東京) 監修:ソフラブ・モヘビ Courtesy Art Week Tokyo


2024年度のAWT BAR(設計:戸村英子) © eiko tomura landscape architects, courtesy Art Week Tokyo.


2024年度のAWT BARで開催されたTOMO KOIZUMI、⽔村⾥奈によるパフォーマンスの様子 Courtesy Art Week Tokyo

 

注目の建築家がデザインした空間で新世代のシェフによる料理やアーティストとのコラボレーションカクテルを楽しむことのできる「AWT BAR」のアドバイザーには、建築家ユニットSANAAの共同主宰であり、東京都庭園美術館の館⻑も務める妹島和世が就任。妹島は昨年度に引き続き、東京の街に佇む名建築を巡るツアー「TOKYO HOUSE TOUR」の監修も務める。

そのほか、シンポジウムやオンライントークシリーズなどからなる「AWT TALKS」や⾳楽イベントなど、幅広い観客層に向けたさまざまなプログラムも予定されている。

 

アートウィーク東京
2025年11月5日(水)-11月9日(日)10:00–18:00
https://www.artweektokyo.com/
会場:都内の参加美術館・ギャラリー、AWT FOCUS、AWT BARほか各プログラム会場
主催:一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォーム
提携:アートバーゼル
特別協力:文化庁
※会場やプログラムにより時間が異なる場合あり

アートウィーク東京モビールプロジェクト
2025年11月7日(金)-11月9日(日)10:00–18:00
主催:東京都、アートウィーク東京モビールプロジェクト実行委員会

 


2024年度のAWT TALKSシンポジウム「想像する他者・他者を想像する:現代アートが描く国境を超えた未来」会場の様子(慶應義塾大学 三田キャンパス 西校舎ホール)、登壇者(写真右から):スザンヌ・プフェファー、ソフラブ・モヘビ、片岡真実、モデレーター(写真左):アンドリュー・マークル Courtesy Art Week Tokyo


2024年度のキッズ・ユース向けガイドツアー&ワークショップの様子 Courtesy Art Week Tokyo


2024年度の乳幼児向け臨時託児室の様子(AWT FOCUS会期中に大倉集古館に開設) Courtesy Art Week Tokyo

 

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