アーカスプロジェクトの「AIR Bridge エアー・ブリッジ」第4弾は、茨城県の大子町に狩野哲郎を招聘


撮影 Daisaku OOZU | JR EAST meats ART @Takanawa Gateway Fest

 

茨城県守谷市にあるアーカスプロジェクトが、ほかのアーティスト・イン・レジデンス(AIR)事業団体と協働し、1994年の設立以来培ってきたAIRの知識とノウハウを伝えるプログラム「AIR Bridge エアー・ブリッジ」を実施する。第4弾となる本年度は、茨城県北部の大子町のAIR事業「大子アーティスト・イン・レジデンス(以下、DAIR)」と連携し、アーティストの狩野哲郎を招聘する。

アーカスプロジェクトは茨城県を主催に1994年に設立。守谷市の元小学校校舎を利用した生涯学習施設「もりや学びの里」にあるアーカススタジオを拠点に、世界各地からアーティストを招聘し、滞在制作のための支援を行なうアーティスト・イン・レジデンスプログラムや、さまざまな世代を対象にしたワークショップやレクチャーなどといった地域プログラムを実施してきた。

本年度の「AIR Bridge エアー・ブリッジ」の連携団体となった大子町は2016年の茨城県北芸術祭を契機に、2017年よりアートを活かしたまちづくり事業を推進し、今年度は本プログラムのほかに、水郡線(JR東日本)の駅舎に人々の交流を促すアート作品を設置するアートコンペを実施し、2019年の台風の被害を受けた水郡線の復活を祝し、まちの雰囲気の再生を試みている。今回の「AIR Bridge エアー・ブリッジ」では、参加アーティストの狩野哲郎が大子町のAIR施設であるDAIRに9月7日から11月8日までのうちの29日間滞在し、イノシシなどの狩猟や紙の原料である大子那須楮について、専門家への聞き取りや現地でのリサーチを行ない、11月5日、6日にオープンスタジオで成果を発表する。その後、11月23日にはアーカススタジオで事業報告会を行なう。

狩野哲郎(1980年宮城県生まれ)は、生物学者ヤーコプ・フォン・ユクスキュルの環世界の概念をもとに、各々の生物がそれぞれの知覚によって見出す世界の多様性に興味を持ち、鳥や植物を内包することによって作家の意図を超えて推移するインスタレーションで知られる。国内外のアーティスト・イン・レジデンスプログラムに参加し、リサーチの過程で出会った現地の素材を取り入れながら滞在制作、発表を重ねており、現在は宮城県石巻市を主な舞台とする『Reborn-Art Festival 2021-22』でも作品を発表している。

 

アーカスプロジェクトhttp://www.arcus-project.com/

 

アーカスプロジェクト2021 いばらき|AIR Bridge エアー・ブリッジ
1期|2021年9月7日(火)– 9月15日(水)
2期|2021年10月20日(水)– 11月8日(月)計29日間
滞在制作場所:DAIR(茨城県久慈郡大子町池田2775)

オープンスタジオ
2021年11月5日(金)、11月6日(土)10:00–17:00
会場:DAIR

報告会
2021年11月23日(火・祝)
会場:アーカススタジオ(茨城県守谷市板戶井2418もりや学びの里内)
※開催時間は、アーカスプロジェクトの公式ウェブサイトに掲載。

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