コロナ禍による危機にあるワタリウム美術館が、クラウドファンディングを通じた支援を呼びかけ

 

開館30周年を迎えるワタリウム美術館が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響を受けた来館者数の減少により、美術館存続の危機的な状況を迎える中で、クラウドファンディングを通じた支援を呼びかけている。

ワタリウム美術館は、故・和多利志津子がギャルリー・ワタリの経営を経て、1990年に東京・外苑前に開館。現在は和多利恵津子・和多利浩一が運営、企画を行なう。これまでに、ヨーゼフ・ボイスやナムジュン・パイクなど現代美術の発展に国際的に貢献してきたアーティストの個展や、伊藤存、島袋道浩、落合多武、藤本壮介、Chim↑Pom、坂口恭平などといった日本のアーティストの紹介、「教育芸術」を提唱したルドルフ・シュタイナーの展覧会、ハラルド・ゼーマンやヤン・フートの招聘など、独自の視点から日本の現代美術の発展に貢献してきた。

新型コロナウイルス感染症の影響が強くなる2020年3月以降も、休業要請対象に入らず、予約制という形で開館していたが、緊急事態宣言などの影響もあり来館者は少なく、週末は閉館、開催予定のイベントも延期(のちに中止)となっていた。一方、当時展覧会を開催していた青木陵子+伊藤存による対面しない新しいタイプのワークショップの開催やZINE(アーティストブック)の発売、過去のイベントの映像をオンラインで配信する「映像アーカイブ」を開始するなど、その活動を継続している。

クラウドファンディングによる支援は、今後予定されている展覧会『生きている東京展』(2020/9/5-2021/1/30)、『水の波紋2021展』(2021/2/6-5/31)の制作費、美術館運営費、上述の「映像アーカイブ」のための諸経費に当てられる。

 

ワタリウム美術館http://www.watarium.co.jp/

クラウドファンディングCAMPFIRE内「30年目のワタリウム美術館がコロナ禍で危機。 貴方の支援が日本のアートを救う。」プロジェクトページhttps://camp-fire.jp/projects/view/319761

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