Film still Tokyo Jazz Club teaser 2026. Courtesy of Tokyo Jazz Club2026年7月31日、Tokyo Jazz Club(東京ジャズクラブ)は、11月1日(日)から11月8日(日)まで、アートウィーク東京(AWT)と連動し、記念すべき第1回を開催すると発表した。2022年にスイス・バーゼルで設立された独立型プラットフォーム「Basel Social Club」の歩みを背景に誕生したプロジェクトで、会場は古書店街として知られる神保町にほど近い旧カプセルホテルの全8フロア。
Basel Social Clubは、バーゼルで毎年6月に開かれる伝統的なアートフェアの時期に合わせ、会場を固定せずに開催地を移す「ノマディック形式」で知られ、個人邸宅や役目を終えた工場、屋外の農地、歴史ある銀行、空きオフィスビルなどを舞台に開催されてきた。あらかじめ定められた形式や商業的な要請にとらわれず、アートの世界をより幅広い人々にひらくことを信念に掲げ、出展者やプログラムを横断的にキュレーションするアートフェア・展覧会の新しいモデルを示してきた組織である。Tokyo Jazz Clubは、そのレガシーを受け継ぎながら、東京に根ざした独自のプロジェクトとして構想された。名前が示すとおり、着想の源にあるのは、日本に根づくジャズ文化の歴史と、音を聴き、実験し、ともに創作する親密な場の系譜である。ジャズは主題というよりも構成を導く原理として位置づけられ、個々人が互いに耳を傾け、即興的に応答しながら一人では生み出せない表現をつくり上げていくというセッションの精神が、人と文化が交わる場のあり方へと展開される。会場では全8フロアに現代美術の展示空間が広がり、パフォーマンスやアーティストによるプログラム、食の体験、バーなどの社交空間が織り交ぜられ、展覧会と社交空間、そして再構想されたマーケットプレイスの境界を横断する場が立ち上がるという。
(左から)Robbie Fitzpatrick Photo by Alassan Diawara、Yael Salomonowitz Photo by Alassan Diawara
Tokyo Jazz Clubを設立したのは、いずれもBasel Social Clubの共同創設者であるロビー・オクダ・フィッツパトリック(Robbie Okuda Fitzpatrick)とヤエル・サロモノウィッツ(Yael Salomonowitz)のふたり。フィッツパトリックは、Basel Social Clubを通じてバーゼルで育んできたアイデアをさらに発展させていく場として、東京はとても自然な選択だったと述べる。「この都市には、伝統と実験性がせめぎ合う、類まれな文化的緊張感が漂っています。東京では、音楽をはじめとする多様な芸能、無駄の削ぎ落とされた作法や所作、卓越した工芸や職人気質などの深い文化が、今も人々の暮らしの中に息づいている一方で、きわめて独創的で型にはまらない現代的な表現も数多く受け入れられているように感じます」と語り、そうした都市においてアートウィーク東京が世界のアートコミュニティを惹きつけるプラットフォームの役割を担っているとしたうえで、提携を通じて国際的な交流をさらに広げながら、東京の文化的風景の形成に貢献していく考えを示している。
一方、サロモノウィッツは、パフォーマンスプログラムについて、視覚的なスペクタクルよりもそこで生まれる体験を重視した「スコア」をつくるという発想から出発したと説明する。「建物の至るところで、アーティストたちが音楽、身体の動き、音、そして儀式を通して空間を立ち上げ、演者と観客の間に生まれる出会いの瞬間を繋いで展覧会とパフォーマンスを切り離すのではなく、その両者が同じひとつの世界を共有する環境を生み出したいと考えています」と語り、ジャズが即興し、耳を傾け、ともにその場に存在するための思考の方法と言語を与えてくれると位置づけている。
参加アーティスト、ギャラリー、パートナー、およびパフォーマンスプログラムの詳細は近日中に発表される予定。提携先のアートウィーク東京は、2026年は11月4日(水)から8日(日)までの5日間、過去最多となる55の美術館・ギャラリーの参加を得て開催される。
Tokyo Jazz Club
会期:2026年11月1日(日)〜11月8日(日)
会場:旧カプセルホテル(東京・神保町近郊)※詳細は近日発表
共同設立者:ロビー・オクダ・フィッツパトリック、ヤエル・サロモノウィッツ
提携:アートウィーク東京
支援:アーツカウンシル東京
https://tokyojazzclub.jp/
アートウィーク東京 2026
会期:2026年11月4日(水)〜11月8日(日)
主催:一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォーム
URL:https://www.artweektokyo.com/
