第58回ヴェネツィア・ビエンナーレ、ディレクター発表

2017年12月15日、ヴェネツィア・ビエンナーレ事務局は2019年に開催を予定している第58回ヴェネツィア・ビエンナーレのディレクターに、ロンドンのヘイワード・ギャラリー ディレクターのラルフ・ルゴフを任命したと発表した。

ラルフ・ルゴフ(1957年ニューヨーク生まれ)は、2006年より11年間にわたり、イギリス国内有数の公的美術機関として知られるヘイワード・ギャラリーのディレクターを務めている。ロードアイランド州のブラウン大学で記号論やフランス現代思想を学ぶ。1985年から2002年にかけて、美術批評や文化批評をアートフォーラム、フリーズ、パルケットといった美術誌や、フィナンシャル・タイムズ、LAタイムズ、LAウィークリーなどの新聞に執筆。95年にはアメリカ合衆国西部の文化現象を論じた『Circus Americanus』(1995)を出版する。1990年には初の展覧会『Just Pathetic』(Rosamund Felsen Gallery)を企画。2000年にサンフランシスコのCCA Wattisのディレクターに就任し、2006年より現職。ヘイワードギャラリーでは、『The Painting of Modern Life』(2007)、『Psycho Buildings: Artists Take On Architecture』(2008)、『Invisible: Art about the Unseen, 1957-2012』(2012)、『The Infinite Mix』(2016)といった企画展や、アンソニー・ゴームリー(2007)、エド・ルシェ(2009)、トレイシー・エミン(2011)、ジョージ・コンド(2011)、ジェレミー・デラー(2012)、カールステン・ヘラー(2015)らの個展を企画。2012年のデイヴィッド・シュリグリーの個展『Brain Activity』は同年のターナー賞最終候補の対象となった。また、2015年には、第13回リヨン・ビエンナーレのアーティスティック・ディレクターを務めている。

事務局代表のパオロ・バラッタは、展覧会が観客と作品とアーティストの出会いの場として機能し、観客の洞察力、精神、感情を刺激し、直接的な体験をもたらすものとなることを期待し、数多くの多様な観客が想定されるヘイワード・ギャラリーで長年ディレクターを務めてきたラルフ・ルゴフを抜擢した。

第58回ヴェネツィア・ビエンナーレは、2019年5月11日から11月24日まで開催予定。

ヴェネツィア・ビエンナーレhttp://www.labiennale.org/

過去10回のディレクター一覧
第57回(2017)|クリスティーヌ・マセル
第56回(2015)|オクウィ・エンヴェゾー
第55回(2013)|マッシミリアーノ・ジオーニ
第54回(2011)|ビーチェ・クリーガー
第53回(2009)|ダニエル・バーンバウム
第52回(2007)|ロバート・ストー
第51回(2005)|マリア・デ・コラル、ロサ・マルティネス
第50回(2003)|フランチェスコ・ボナミ
第49回(2001)|ハラルド・ゼーマン
第48回(1999)|ハラルド・ゼーマン

Copyrighted Image