<企画展>横尾忠則の「昭和NIPPON」-反復・連鎖・転移 展

青森県立美術館では、9月7日から11月14日まで、企画展 横尾忠則の「昭和NIPPON」-反復・連鎖・転移 展を開催します。
http://www.aomori-museum.jp/ja/exhibition/55/


【展覧会概要】
横尾忠則の全ての作品イメージは、ひとつの作品で完結せず反復から連鎖へ、そして転移していく。従って全ての作品は自ずと歴史的連続性を表象することとなる。本展覧会の構成趣旨は、横尾忠則によって一貫して描かれてきた「日本」の戦前や戦後、そして現代という時間の連続性を作家が生きてきた「昭和」という時代と重ね合わせて捉え直していくものである。また、時としては時間軸を横断し、グラフィック・ワークや絵画といった表現メディアをも超えた展覧会構成となる。なぜなら横尾の作品制作における姿勢は、表現ジャンルを問わず一貫しているからである。つまり、デザイナーだった頃から、すでに絵画制作を始めており、また、クライアント不在の自主制作によるポスターなど数え上げたらキリがないほどのアートワークを制作していたのである。
本展覧会では、グローバル化した現代から「昭和」という時代を逆照射していく方法論的アプローチによって当時の時代精神をも浮かび上がらせ、そしてわれわれが今後何処へ向かおうとしているのかを問いかけていくものである。
三島由紀夫曰く「横尾氏のやったことは・・・ツーリズム、世界的流行、工業化社会、都市化現象、大衆化社会などとも反対の、人の一番心の奥底から奥底への陰湿な通路を通った、交霊術的交流なのだった」(『ポップコーンの心霊術-横尾忠則論』以下*で表記)。今でも横尾忠則は、「日本という国のふしぎな地図」を決して手離してはいない。「霊魂は温かい、唯一の温かい言葉になった。彼(横尾)の芸術の独特の暗さと温かさは、かくて霊的なものである」(*)
と三島は述べている。
縄文という古代の時間が流れている青森の深い森のイメージと土着性、そして昭和という時代が背負った戦争と戦後の高度経済成長の光と影とを重ね合わせて、横尾忠則の「日本」が次の世代に何を投げかけているのかを本展覧会では問いかけていきたい。

【会期】
2013年9月7日(土)~11月14日(月・祝)
※休館日 9月24日(火)、10月15日(火)

【観覧料】
一般1,000円、高校・大学生600円、小・中学生200円

◇◆前売り券発売中です!◇◆
一般800円、高校・大学生480円、小・中学生160円
前売り券発売所はこちらをご覧ください。
http://www.aomori-museum.jp/ja/blog/1427.html

【見どころ】
■今までにない切り口の「横尾忠則展」
横尾忠則がかけぬけた昭和という時代を、
デザイン、イラスト、絵画、版画などのジャンルを超えて、
繰り返し描かれるモチーフを手がかりにしながら紹介していく試み。
11 室に区切られた展示室は、各章ごとに分けながらも、横尾忠則が描くイメージによって繋がって行きます。

万博 太陽(日本万博の楽しい会場より)
1967年
国立国際美術館蔵

■印刷物原稿や、アイディアスケッチなど、貴重な原画を公開!
ポスター原画、イラスト原稿、アイディアスケッチ等、
横尾忠則の創作の過程をかいま見ることができる、直筆原画を多数展示!

【関連イベント】
■横尾忠則公開制作
 日時:2013 年 9 月 7 日(土) 12:00頃-
 会場:青森県立美術館 K展示室
 料金:「横尾忠則展」チケットが必要です。(半券可)
 申込:不要

■県美土曜ゼミ「横尾忠則の昭和 NIPPON」
世界的に活躍するグラフィックデザイナー / 現代美術家、横尾忠則。その作品群から日本の戦後史を考察します。
 日時:2013 年 9 月 14 日(土) 13:30-15:00
 会場:青森県立美術館
 定員:30 名
 料金:無料ですが、「横尾忠則展」チケットが必要です。(当日有効の半券のみ可)
 申込:不要

■県美土曜ゼミ「寺山修司と日本のアヴァンギャルド」
アンダーグラウンドカルチャーの伝説となった寺山修司と、唐十郎、澁澤龍彦などの前衛芸術を通して、60-70 年代の日本のアヴァンギャルドを総括します。
 日時:2013 年 10 月 12 日(土) 13:30-15:00
 会場:青森県立美術館
 定員:30 名
 料金:無料
 申込:不要

■シアター:大島渚特集
横尾忠則が主演した「新宿泥棒日記」ほか、3本の映画を特集上映。
 日時:10 月 19 日(土)
 ※時間未定。
 会場:青森県立美術館シアター
 定員:200 名
 料金:無料ですが、「横尾忠則展」チケットが必要です。(半券可)
 申込:不要

【お問い合わせ】
横尾忠則展実行委員会(青森県立美術館内)
〒038-0021 青森市安田字近野 185 青森県立美術館
TEL 017-783-3000 FAX 017-783-5244
bijutsukan@pref.aomori.lg.jp
www.aomori-museum.jp

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