小沢剛 不完全-パラレルな美術史 @ 千葉市美術館


「不完全」2017年
(展示風景:「東京藝術大学130周年記念 藝大茶会それゆえに」、東京藝術大学大石膏室)

小沢剛 不完全-パラレルな美術史
2018年1月6日(土)-2月25日(日)
千葉市美術館
http://www.ccma-net.jp/index.html
開館時間:10:00-18:00(金、土は20:00まで)入場は閉館30分前まで
休館日:2/5

千葉市美術館では、自らの日常や美術史から様々な事象を拾い上げ、ユーモアと鋭い分析的視点を備えた制作活動で知られる現代美術作家、小沢剛の個展『小沢剛 不完全-パラレルな美術史』を開催する。

小沢剛(1965年東京生まれ)は、東京藝術大学在学中に自作の地蔵を世界各地の風景とともに写真におさめる、「地蔵建立」シリーズを開始。93年から牛乳箱を用いた世界最小の移動式ギャラリー「なすび画廊」や参加者とのコミュニケーションによって作品や状況を作り上げる「相談芸術」を始め、日常に目を向け人々との関係性を築きながら制作活動を行うスタイルで90年代日本のアートシーンを牽引する。以降、醤油で描かれた作品による「醤油画資料館」、世界各地の食材で作った武器を持つ女性の写真「ベジタブル・ウェポン」など、さまざまなシリーズを発表。2013年には、フェスティバルトーキョーにて「光のない。(プロローグ?)」(E・イェリネク作)の演出と美術を手がける。その他国内外の展覧会、国際展などに多数参加。主な個展に「同時に答えろ、YesとNo!」(2004年、森美術館)、「透明ランナーは走りつづける」(2009年、広島市現代美術館)、「帰って来たペインターF」(2015年、資生堂ギャラリー)など。現在、東京藝術大学教授。

本展では、明治初頭に輸入され日本独自の発展を遂げた「石膏像/石膏デッサン」をモチーフにした新作インスタレーションなど、日本美術史からテーマを得た作品を中心に展示。小沢にとって、関東で開催される久々の大規模個展となる。会期中の関連イベントでは、石膏像の受容をめぐるシンポジウムや会田誠をゲストに招くアーティストトークを予定。


「新なすび画廊―マルチェラ・トゥルジーロ『脱皮する女』」1997年 作家蔵

関連イベント
シンポジウム「石膏像の歴史、その受容と展開」
登壇者:小沢剛、金井直(近現代彫刻史研究・信州大学人文学部教授)、荒木慎也(美術史家・多摩美術大学非常勤講師ほか)
2018年2月4日(日)14:00-(開場:13:30)
会場:11階講堂
定員:150名(先着順) 無料(要展覧会チケット)
※当日12:00より11階にて整理券配布

アーティストトーク
登壇者:小沢剛、会田誠(美術家)ほか
2月17日(土)15:00-(開場:14:30)
会場:11階講堂
定員:150名(先着順) 無料(要展覧会チケット)
※当日12:00より11階にて整理券配布

市民美術講座「小沢剛と日本近代美術」
講師:水沼啓和(千葉市美術館学芸員)
2月10日(土)14:00-(開場:13:30)
会場:11階講堂
定員:150名(先着順)無料 


「醤油画資料館」1999年 福岡アジア美術館蔵 撮影:四宮佑次


「金沢七不思議」2008年 金沢21世紀美術館蔵 撮影:木奥惠三


「帰って来たペインターF」2015年 森美術館

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