『世紀の光』公開+アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ2016 @ シアター・イメージフォーラム


© 2006 Kick the Machine Films

アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ2016
2016年1月9日(土)-2月5日(金)
シアター・イメージフォーラム
http://www.imageforum.co.jp/theatre/

公式ウェブサイト:http://moviola.jp/api2016/

映画のみならず、現代美術の領域でも国際的に活躍するアピチャッポン・ウィーラセタクンの日本初公開となる『世紀の光』を含む全劇場長編作と美術館やギャラリーで発表してきた中・短編を上映する過去最大規模の特集上映『アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ2016』が、シアター・イメージフォーラムで開催される。

アピチャッポン・ウィーラセタクン(1970年バンコク生まれ)は、ラオスやカンボジアからの影響を受けた独自の文化を有するタイ東北部イーサーンに残る民話や伝説、迷信に基づく物語に、個人的な記憶や時事的な問題への言及を織り込んだ映像作品で知られる。少年時代を過ごしたイーサーン地方のコーンケン大学で建築を学んだ後、シカゴ美術館附属シカゴ美術学校に留学し、映画の修士課程を修了。1999年に山形国際ドキュメンタリー映画祭で短編映画『第三世界』を上映すると、映画制作会社「キック・ザ・マシーン」を設立。翌年完成した初の長編映画『真昼の不思議な物体』以来、すべての映画で国際的に高い評価を得ている。1998年以降は映画制作と並行して、現代美術の領域でも映像インスタレーションを中心に発表を続け、これまでにドクメンタ13やシャルジャ・ビエンナーレ11、ヨコハマトリエンナーレ2011といった国際展への参加。ヒューゴ・ボス賞ノミネート(2009)やアジア・アート・アワード(2010)、福岡アジア文化賞芸術・文化賞(2013)など数多くの賞を受賞している。

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今回の特集上映では、昨年のカンヌ国際映画祭ある視点部門出品作品で、2016年3月から全国順次公開が予定されている最新作『光りの墓』の公開に先立ち、過去の全劇場長編作や中・短編作を一挙に上映する。なかでも、ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品作品でありながら、国内では未公開だった『世紀の光』は、最新作『光りの墓』と同じく病院を舞台に展開する。

なお、2016年のアピチャッポンは、本特集上映(『世紀の光』は全国順次公開)を皮切りに、福岡での参加型映像制作ワークショップ「T.A.P(天神アピチャッポンプロジェクト)」、青森県立美術館『青森EARTH2016(仮)』、さいたまトリエンナーレ2016、横浜美術館『BODY/PLAY/POLITICS』、そして、東京都写真美術館での個展を控えている。新作『光りの墓』の公開と併せて、一年を通じて日本国内での作品発表が続く注目の年となる。


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