ダグラス・ゴードン&ジョナサン・モンク「PARIS BAR」@ TARO NASU


“PARIS BAR” © Douglas Gordon & Jonathan Monk Courtesy of TARO NASU

ダグラス・ゴードン&ジョナサン・モンク「PARIS BAR」
2016年4月8日(金)-5月14日(土)
TARO NASU
http://www.taronasugallery.com/
開廊時間:10:00-18:00
休廊日:日、月、祝
※レセプション:4月8日(金)18:00-20:00

TARO NASUでは、ともに国際的な舞台で活躍するアーティスト、ダグラス・ゴードンとジョナサン・モンクによる二人展を開催する。

ダグラス・ゴードンは1966年グラスゴー生まれ。現在はグラスゴーとベルリンを拠点に制作活動を行なう。既存の映像の操作により、観客の固定観念や日常的な感覚を揺るがすような映像作品や映像インスタレーションなど、さまざまな表現形式の作品を発表している。96年にはターナー賞を受賞し、翌年のヴェネツィア・ビエンナーレではイギリス館代表として参加。98年にはヒューゴ・ボス賞を受賞。ニューヨーク近代美術館やテート・モダン、パリ市立近代美術館など、世界各地で作品を発表している。

ジョナサン・モンクは1969年イングランド・レスター生まれ。現在はベルリンを拠点に制作活動を行なう。「完全なオリジナルを制作することはほぼ不可能である」と、ソル・ルウィットやブルース・ナウマンらによるコンセプチュアル・アートの既存の作品に新たな解釈を付与したものを、「模倣」という方法論のもとに自分の作品として提示してきた。これまで、ヴェネツィア・ビエンナーレをはじめとする数々の国際展への参加、そのほか、昨年はローマ現代美術館(MACRO)やヌーシャテル・アートセンター(CAN)で個展を開催している。

本展タイトルの「PARIS BAR」は、ベルリンに実在するレストランの名称。ゴードンとモンクのふたりは、2015年のある日、マーティン・キッペンバーガーの作品を数多く展示していることで知られるこのレストランでいっしょに昼食をとった。本展を通じて、ふたりはこのレストランでの昼食を、東京のギャラリーで体験するという、「時間」と「空間」を超えたつながりの出現を試みる。本展会場には、ふたりがそのとき注文した飲み物や料理、「Badoit(水)」や「Escargots de Bourgogne(ブルゴーニュ風エスカルゴ)」といった名前がネオン作品として設置され、各ネオンは、注文した料理が運ばれてきた順に、そして、テーブルに運ばれてきてから下げられるまでの間の時間だけ点灯する仕組みになっている。結果として、すべての料理=作品を鑑賞するためには、鑑賞者は必然的にふたりの食事のペースト同じだけの時間を展示室内で過ごさなければならない。本展では、過去作品にも「時間」と「空間」を交差させる試みが見られるふたりによって、人間の五感すべてを刺激する食事という行為が展示空間で提案される。

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