『旗、越境者と無法地帯』@ トーキョーワンダーサイト本郷


OPEN SITE 2016-2017 Project B〈公募プログラム〉
『旗、越境者と無法地帯』
2016年11月26日(土)-12月25日(日)
トーキョーワンダーサイト本郷
http://www.tokyo-ws.org/
開館時間:11:00-19:00
休館日:月

企画:柯念璞(コー・ネンープ)

トーキョーワンダーサイト本郷では、占領下の1946年に東京・渋谷で発生した在日台湾人と警察との間の抗争「渋谷事件」を、戦後史を振り返る上での特異な点として捉え、台湾、日本、韓国、マレーシアを拠点に活動する4人の視点を通じて歴史を振り返る展覧会『旗、越境者と無法地帯』を開催する。

本展はOPEN SITE 2016-2017 Project B〈公募プログラム〉の一環として、台湾在住のキュレーター、柯念璞(コー・ネンープ)が企画。「渋谷事件」は、台湾、中国、日本及びアメリカの権力関係の下で複雑さを帯びた身分と国籍をめぐる問題に関連しており、当時国際社会の注視と抗議を引き起こすと共に数多くの評論が書かれた。もし、都市をひとつのリアルな政治空間として捉えるならば、この事件はまた戦後の植民地あるいは帝国の内外で同時に進行していた空間の再構築と境界の新たな線引きの一環と見なし得る。さらに、台湾の歴史的脈絡の下に捉えれば、この事件は台湾人のアイデンティティ構築の起点であり、また以後の台湾におけるアイデンティティの曖昧さと矛盾性の源として規定することができるだろう。

本展では、参加作家の藤井光琴仙姫(クム・ソニ)高俊宏(カオ・ジュンホン)區秀詒(アウ・ショウイー)の4名が、植民地の空間的コンテクストとその経験に深く向き合い、それを視線の参照点としながら異なる空間と時間の越境を行ない、社会的、歴史的な時間の隙間を縫って、時間を再構築する作業を試みている。

なお、トーキョーワンダーサイト本郷では、本展がはじまる11月26日より、永田康祐の個展『Therapist』、アレクサンドラ・ニエンチクの『ISHI』を開催。翌27日には、杉田敦、畠中実をトークゲストに、柯念璞、永田康祐、アレクサンドラ・ニエンチクが出演するオープニング・トークを開催する。

関連企画
オープニング・トーク/レセプション
トークゲスト:杉田敦、畠中実(公募プログラム審査員)
出演:柯念璞、永田康祐、アレクサンドラ・ニエンチク
2016年11月27日(日)15:00-17:00
入場無料、予約不要、日英逐次通訳あり

同時期開催
OPEN SITE 2016-2017 Project B〈公募プログラム〉
永田康祐『Therapist』
2016年11月26日(土)-12月25日(日)

OPEN SITE 2016-2017 Project A〈公募プログラム〉
アレクサンドラ・ニエンチク『ISHI』
2016年11月26日(土)-12月3日(土)

OPEN SITE 2016-2017 Project A〈公募プログラム〉
デシベル・ニュー・ミュージック・アンサンブル『チャンス・フィギュレーション』
2016年12月9日(金)19:30-
2016年12月10日(土)19:30-

OPEN SITE 2016-2017 Project A〈推奨プログラム〉
バイナリー「バイナリー:二本のフルートのためのコンサート」
2016年12月16日(金)19:15-
2016年12月17日(土)19:15-

OPEN SITE 2016-2017 Project A〈公募プログラム〉
西尾佳織「2020」
2016年12月22日(木)19:30-
2016年12月23日(金・祝)15:00-、19:30-
2016年12月24日(土)15:00-、19:30-
2016年12月25日(日)14:00-

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