やなぎみわ演劇公演「ゼロ・アワー」〜東京ローズ 最後のテープ〜 @ KAAT神奈川芸術劇場

やなぎみわ演劇公演「ゼロ・アワー」〜東京ローズ 最後のテープ〜
7月12日(金)–7月15日(月)
KAAT神奈川芸術劇場
http://www.kaat.jp/

KAAT神奈川芸術劇場では、『1924』三部作(2011-2012)で、演出家としてのキャリアを本格的にスタートさせたやなぎみわの新作公演が行われる。

やなぎは1967年神戸生まれ。90年代より継続的に作品を発表、2009年の第53回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館代表をはじめ、国内外の美術館で個展を開催するなど、国際的に活躍している。2010年より、演劇活動を開始し、日本の前衛芸術の黎明期、とりわけ、村山知義、土方与志らに着目した『1924』三部作を構想、2010年にやなぎみわ演劇プロジェクトを立ち上げる。2011年には京都国立近代美術館で第一部『1924 Tokyo-Berlin』、KAAT神奈川芸術劇場で第二部『1924 海戦』を、2012年には再び京都国立近代美術館、高松市美術館、世田谷美術館の三館で第三部『1924 人間機械』を上演。その後も、日清戦争期におけるパノラマ館をテーマにした『PANORAMA』を鳥取県の鳥の劇場、その改訂版となる『パノラマ〜鉄道編〜』を大阪の鉄道芸術祭で上演した。

『1924』では関東大震災後、次作『パノラマ』(2012)では昭和初期を、史実とフィクションを交えて日本の近代を再考してきたやなぎが今回取り組んだのは、太平洋戦争から戦後にかけての日本。本公演のタイトルである「ゼロ・アワー」とは、太平洋戦争中に日本政府が米軍兵士撹乱のため、連合国軍向けに発信していたプロパガンダ放送の名称である。南太平洋で戦う米兵たちに届いた女性アナウンサーの声はいつの間にか、東洋の魔女「東京ローズ」と呼ばれるようになる。戦時中の人気から一転、戦争責任を負わされ、国家反逆罪に問われた「東京ローズ」に着目し、やなぎの作品における重要な登場人物である「案内嬢」同様、匿名の女性の「声」に焦点を当てた作品となる。

なお、本公演はあいちトリエンナーレ2013で発表されるワークショップ+パフォーマンス「案内嬢プロジェクト」と連携しており、8月30日から9月1日にかけて、愛知県芸術劇場での公演も決定している。

あいちトリエンナーレ2013
2013年8月10日(土)-10月27日(日)
http://aichitriennale.jp/
やなぎみわワークショップ+パフォーマンス
案内嬢プロジェクト
2013年8月10日(土)-8月11日(日)

あいちトリエンナーレ2013 パフォーミングアーツ委嘱公演
「ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ」あいち公演
2013年8月30日(金)-9月1日(日)
愛知県芸術劇場<小ホール>

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やなぎみわ「ゼロ・アワー」インタビュー via. kaatjpchannel

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