『Pierre Huyghe – Untilled Host』@ エスパス ルイ・ヴィトン東京


Pierre Huyghe A Way in Untilled (2012) © ADAGP, Paris 2016

『Pierre Huyghe – Untilled Host』
2016年6月25日(土)-2017年1月9日(月、祝)
エスパス ルイ・ヴィトン東京
http://espacelouisvuittontokyo.com/
開廊時間:12:00-20:00
休廊日:ルイ・ヴィトン表参道店に準ずる

エスパス ルイ・ヴィトン東京では、90年代より既存の現代美術の枠組みを拡張するような実践を展開しているピエール・ユイグの個展『Pierre Huyghe – Untilled Host』を開催する。

ピエール・ユイグは1962年パリ生まれ。1982年から85年にかけて、パリの国立装飾美術学校(ENSAD)で学ぶ。さまざまな表現形式を駆使して現実とフィクションの境界を探るユイグの作品は、科学、SF、文学、哲学、考古学、映画、音楽、建築、仕事と遊びの関係など、大衆文化から学究的なものまで、幅広いテーマを扱っている。また、こうしたアプローチは、しばしば、ほかのアーティスト、ミュージシャン、建築家、科学者などとのコラボレーションという形で実現している。2001年に第49回ヴェネツィア・ビエンナーレの審査員賞、2002年にヒューゴ・ボス賞を受賞、近年も2013年にロスヴィータ・ハフトマン賞、2015年にクルト・シュヴィッタース賞を受賞するなど、国際的に高い評価を受けている。これまでにドクメンタ(2002、2012)をはじめとする数多くの国際展に参加。メトロポリタン美術館(2015)、ポンピドゥー・センター(2013)、ルフィーノ・タマヨ博物館(2012年)など世界各地の美術館で個展を開催している。今年もハノーバーのシュプレンゲル美術館の個展が控えている。

本展は、フォンダシオン ルイ・ヴィトンのコレクションから、ピエール・ユイグの「The Host and the Cloud」(2009-2010)と「A Way in Untilled(未耕作地の場景)」(2012)を紹介する。「The Host and the Cloud」は、かつて国立民俗民芸博物館として使用されていたパリ市内の建物を舞台に、一年かけて撮影された作品。閉鎖された博物館の中の実際の出来事を撮影しており、観客の目の前で展開するライブ形式の実験、ハロウィーン、バレンタインデー、メーデーの3日間の様子も部分的に記録されている。また、「A Way in Untilled」は、2012年にドクメンタ13の会場であるカッセルのカールスアウエ公園内で撮影された作品。頭部が蜂の群れで形成された女性像が横たわる周りで、有機物が腐敗していく様子が映されている。

なお、本展はフォンダシオン ルイ・ヴィトンがこれまでに公開してこなかった所蔵品をミュンヘンやヴェネツィア、北京、東京のエスパス ルイ・ヴィトンで紹介していく「Hors-les-murs(壁を越えて)」プロジェクトの一環として企画されている。


Pierre Huyghe A Way in Untilled (2012) © ADAGP, Paris 2016


Pierre Huyghe A Way in Untilled (2012) © ADAGP, Paris 2016


Pierre Huyghe The Host and the Cloud (2009-2010) © ADAGP, Paris 2016 for the work of the artist. Photo Ola Rindal


Pierre Huyghe The Host and the Cloud (2009-2010) © ADAGP, Paris 2016 for the work of the artist. Photo Ola Rindal

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