大木裕之 x 落合多武『リ、ワイルド』@ ARATANIURANO


大木裕之x落合多武「Duelle/Doubles」2016年

大木裕之 x 落合多武『リ、ワイルド』
2016年4月16日(土)-5月21日(土)
ARATANIURANO
http://www.arataniurano.com/
開廊時間:11:00-19:00
休廊日:日、月、祝

ARATANIURANOでは、2000年以来、近すぎもせず遠すぎもしない距離で交流を続けてきた大木裕之と落合多武のふたりによる展覧会『リ、ワイルド』を開催する。

大木裕之は1964年東京都生まれ。東京大学工学部建築学科在学中に映像制作をはじめ、卒業の翌年に制作した「遊泳禁止」(1989)でイメージフォーラム・フェスティバル1990審査員特別賞を受賞。映像制作のみならず、さまざまな表現形式で作品を数多くの展覧会で発表している。2000年から15年計画の「M・Iプロジェクト」を立ち上げ、毎年8月に高知の「よさこい祭り」に参加している。また、今年8月に開幕するあいちトリエンナーレ2016への参加も発表されている。

落合多武は1967年神奈川県生まれ。和光大学卒業後に渡米。ニューヨーク大学大学院を修了後すぐに初個展を開催。現在もニューヨークを拠点に活動している。2010年にはワタリウム美術館で個展『スパイと失敗とその登場について』を開催し、2011年にはヨコハマトリエンナーレ2011に参加するなど国内外で数多くの展覧会を行なっている。

ふたりは2000年にスウェーデンのリドマーホテルで開催された「J-way」で初めて共演。2007年に美術評論家の松井みどりが企画した『夏への扉-マイクロポップの時代』(水戸芸術館)にそれぞれ出品。その後も落合の個展『スパイと失敗とその登場について』会期中のイベントに大木が参加。2010年には大木が企画した『たまたま8』に落合が、昨年は落合がアン・イーストマンと発案した『トレッドソン別邸のため』に大木が参加するなど交流を続けてきた。

本展では、落合が新しい試みとなる「灰皿彫刻」、大木が松前君シリーズの最新作「松前君の旋律III」を発表する。また、ふたりが往復書簡を交わすように日本とニューヨークでやりとりをした共作のドローイングや映像、その場でつくりあげた立体を展示。人間、光、土地、建築、言霊などの様々なイメージを積層または呼応させ映像化することで、時間/空間、人間/社会の全体を構築する方法を探求し続けている大木と、概念としてのドローイングを主要なテーマとして、名前、ネコ科動物、言葉、都市、死、偶然性などを楽譜のように繋いでいく落合の創り出す新しい世界を紹介する。


Above:大木裕之「松前君の旋律III」2016年.
Below:落合多武「灰皿彫刻(swan)」2016年.

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