畠山直哉『Blast』@ タカ・イシイギャラリー


Blast #14117 (2007) Courtesy of Taka Ishii Gallery

畠山直哉『Blast』
2013年8月20日(火)-9月7日(土)
タカ・イシイギャラリー
http://www.takaishiigallery.com/
開廊時間:12:00-19:00
休廊日:日、月、祝

2011年に東京都写真美術館で開催された個展『Natural Stories』が今なお記憶に新しい畠山直哉の個展『Blast』がタカ・イシイギャラリーで開催される。

畠山は1958年陸前高田生まれ。筑波大学在学中に大辻清司の影響で写真をはじめる。日本各地の石灰石鉱山や石灰工場を撮影した写真をまとめた『ライム・ワークス』(1996年, シナジー幾何学)と写真展『都市のマケット』により、97年に第22回木村伊兵衛写真賞を受賞する。その後も一貫して、自然、都市、写真の関係性を探求している。2001年には第49回ヴェネツィア・ビエンナーレや2012年の第13回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展への参加をはじめ、国内外で多数の個展、企画展で作品を発表している。なお、上述した『Natural Stories』はハウス・マルセイユ写真財団(アムステルダム)やサンフランシスコ近代美術館に巡回している。

本展の中心をなす「Blast」は、1995年に制作がはじまり、同年に開催された企画展『アナザー・リアリティー—現代写真の動向』(川崎市市民ミュージアム)で発表された。石灰採掘現場で爆破する岩石の飛散方向を正確に占う発破技師とともに撮影が行われる同シリーズは、写真の魅力をその技術の根本にまで立ち返りつつ再考させるものとして、その後も継続的に制作され、国内外の数多くの展覧会で発表されている。2011年3月11日に発生した東日本大震災は畠山に重大な影響を与え、従来とは異なる態度で写真の制作に臨まざるをえない状況をもたらしたと言われている。なお、上述した『Natural Stories』では、映像作品「TWENTY-FOUR BLASTS 2011」を含む同シリーズが展示空間の最終部に配置されていた。また、作品集『Blast』が小学館より今夏刊行予定。


Blast #09420 (2002) Courtesy of Taka Ishii Gallery

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