名和晃平『FORCE』@ SCAI THE BATHHOUSE

名和晃平『FORCE』
2015年3月7日(土)-4月18日(土) 4月25日(土)※会期延長
SCAI THE BATHHOUSE
http://www.scaithebathhouse.com/
開廊時間:12:00-18:00
休廊日:日、月(3/21は開廊)

SCAI THE BATHHOUSEでは、先端的な技術や化学的なアプローチを通じて、現代の彫刻の在り方を探求している名和晃平の個展『FORCE』を開催する。

名和晃平は1975年大阪府生まれ。あらゆる分野でデジタル化が進行する現代社会における多様な物質性とその知覚を刷新するような視触覚的体験を観客へともたらす作品を制作している。これまで、銀座メゾンエルメス(2009)、東京都現代美術館(2011)、霧島アートの森(2013)などで個展を開催、第6回アジア・パシフィック・トリエンナーレ(2009)、第14回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ(2010)、あいちトリエンナーレ2013といった国際展、企画展に参加している。近年は、韓国天安市の大型パブリック彫刻や岡山県犬島の家プロジェクト:F邸といったプロジェクトも手掛けている。また、2009年には活動拠点の京都にクリエイティブ・プラットフォームSANDWICHを創設し、昨年はSANDWICHのコンセプトストアNEMIKA(広尾店)の空間デザインも手掛けている。

SCAI THE BATHHOUSEでは2010年以来の個展となる本展では、液体と重力の関係性に着目して制作されたインスタレーション「Force」(2015)や、”Direction”、”Moment”として分類されている平面作品シリーズなどの新作を発表する。「Force」は、動粘度を調整したシリコーンオイルの黒い筋が、綿密な構成意図にしたがって流れ込み床面に溜まって黒い池を形成するインスタレーション。同作品は、あいちトリエンナーレ2013で発表した「Foam」と同じく、原初的な現象を現代の化学素材で再生しているとともに、熱可塑性の素材で造形する”GLUE”や、液体の特性と重力を利用して描いた”Direction”や”Moment”に繋がる新たな彫刻のコンセプトとして名和作品の体系に位置づけられるだろう。


Above:「Moment#18」2014年 撮影:表恒匡. Below:『ミッション[宇宙x芸術]―コスモロジーを超えて』(東京都現代美術館、2014年)展示風景 撮影:表恒匡.

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