『田中敦子—アート・オブ・コネクティング』@ 東京都現代美術館


「地獄門」1965-69年, 所蔵・写真提供:国立国際美術館
©Ryoji Ito

『田中敦子—アート・オブ・コネクティング』
2月4日(土)–5月6日(日)
東京都現代美術館
http://www.mot-art-museum.jp/
開館日時:火–日(4月30日が祝日開館のため、5月1日は振替休館)
10:00-18:00(入場は閉館の30分前まで)

日本の戦後現代美術における代表的なアーティストのひとり、田中敦子の回顧展『田中敦子―アート・オブ・コネクティング』が東京都現代美術館にて開催される。
田中は、後に夫となる金山明の助言により、抽象表現へと進み、コラージュ作品などの制作を始める。その後、金山とともに、吉原治良の指導のもとに結成された前衛団体「具体」に参加する。20個のベルが順に鳴り響く「作品(ベル)」(1955)、エナメル塗料で塗り分けられた管球約100個と電球約80個からなる「電気服」(1956)を発表する。そのほか、パフォーマンスやインスタレーションを取り入れた表現は具体においても突出した異彩を放っている。この時期の彼女の作品は、音や電気の明滅、時間といった非物質的な素材を、従来の美術表現にとらわれることなく、それらの存在を抽出している。2005年に他界した後も、2007年のドクメンタ12で大きく特集されるなど、近年注目を浴びる日本の戦後現代美術においても、とりわけ重要視されている。
本展は、作家自身の監修のもとに再制作された「作品(ベル)」「電気服」をはじめとする代表作約100点で構成される。会期中には日本展オープン記念トークセッション「田中敦子のつないだもの」をはじめ、ドキュメンタリー「田中敦子 もうひとつの具体」の上映など複数の企画が予定されている。(日時等の詳細は後日、東京都現代美術館ウェブサイト内にて記載される予定)また、同展特別展示として松井紫朗、河合政之、上地由衣の作品も出品される。
なお、同展は東京都現代美術館と国際交流基金、アイコンギャラリー(イギリス)、カスティジョン現代美術センター(スペイン)との共同企画。

日本展オープン記念トークセッション「田中敦子のつないだもの」
日時未定(2012年1月18日現在)
講演者:ジョナサン・ワトキンス(アイコンギャラリー ディレクター)
ロレンサ・バルボーニ(カスティジョン現代美術センター ディレクター)
長谷川祐子(東京都現代美術館 チーフキュレーター)
モデレーター:
関昭郎(東京都現代美術館 シニアキュレーター)
会場:東京都現代美術館 講堂(地下2階)
定員:200名(先着順)
参加費:無料(本展覧会チケットが必要)

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