松井智惠展『一枚さん』@ MEM


「一枚さん」 © Chie Matsui, courtesy MEM, Tokyo

松井智惠展『一枚さん』
2014年9月12日(金)-10月13日(月、祝)
MEM
http://mem-inc.jp/
開廊時間:12:00-20:00
休廊日:月(ただし、月曜が祝日の場合は開館、翌火曜が休館)
※オープニングレセプション:9月13日(土)トークイベント終了後

MEMでは、大型インスタレーションや映像作品「HEIDI」シリーズなどで知られる松井智惠の個展『一枚さん』を開催する。

本展では、松井が2011年よりネット上のSNSで友人に公開している「下書きや、完成図もなく、そのつど画材と、紙と一緒に話しているように描」いた絵画「一枚さん」から、2013年に描かれたものを中心に時系列に展示する。同作品は、松井が現在参加しているヨコハマトリエンナーレ2014でも出品されており、同展では今年描かれたものに加え、日々制作されているものが定期的に加えられている。
また、本展関連企画として、同建物地下1階のNADiff Galleryでは、「HEIDI」シリーズの最新作を含む全8作品の上映会『松井智惠映像作品上映会』を開催。9月13日には視覚文化論を専門とする青山勝(大阪成蹊大学)との対談が予定されている。

松井智惠は1960年大阪府生まれ。84年に京都市立芸術大学大学院を修了。ギャラリー白(大阪)、信濃橋画廊(大阪)や兵庫県立近代美術館の企画『アート・ナウ』など、関西を中心に発表をはじめると、さまざまな素材を配置した物語性のある空間を創出するインスタレーションで、杉山知子や中原浩大といった同世代のアーティストらとともに関西ニューウェーブとして注目を集める。90年代には建築的要素を積極的に取り入れたインスタレーションや、タイトルに「彼女は」からはじまる文言を含む「LABOUR」シリーズなどの発表を開始。2000年以降はヨハンナ・シュピリ原作の『ハイジ』から着想を得た映像作品「HEIDI」シリーズを中心に制作、発表を続けている。これまでに、第44回ヴェネツィア・ビエンナーレ アペルト90、『日本の現代美術1985-1995』(東京都現代美術館、1995)、ニューヨーク近代美術館のMoMA Projects 57(イ・ブルと同時展示)、ヨコハマトリエンナーレ2014などに参加。『六本木クロッシング:日本美術の新しい展望 2004』には石原友明とともにMission Invisibleとして参加している。ギャラリーでの数多くの個展に加え、『彼女はうそをつく』(神戸アートヴィレッジセンター、2000年)などを開催。今春開催した大原美術館の『平成26年春の有隣荘特別公開 松井智惠 プルシャ』では、倉敷を舞台に「HEIDI」シリーズの映像を中心としたインスタレーションを会場全体にわたって展開している。


「一枚さん」 © Chie Matsui, courtesy MEM, Tokyo


松井智惠映像作品上映会
2014年9月12日(金)-9月15日(月・祝)
NADiff Gallery(NADiff A/P/A/R/T B1F)
http://www.nadiff.com/gallery/

関連イベント
トークイベント「映像作品をめぐって」
青山勝(大阪成蹊大学/視覚文化論)
2014年9月13日(土)17:30-
会場:NADiff Gallery(NADiff A/P/A/R/T B1F)
無料(予約不要)

ヨコハマトリエンナーレ2014「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」
2014年8月1日(金)-11月3日(月・祝)
横浜美術館、新港ピア(新港ふ頭展示施設)
http://www.yokohamatriennale.jp/

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