Forecast: 2011年1月-3月

杉本博司『アートの起源|科学』
2010年11月21日(日)-2011年2月20日(日)
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
http://mimoca.org/

ニューヨークを拠点に活動する現代美術家、杉本博司を一年に渡り、4つの異なるテーマを持つ展覧会で紹介するプロジェクト。第1回目となる本展は、杉本が意識の最も根源的なものとして掲げた「科学」「建築」「歴史」「宗教」から「科学」をテーマに構成されている。

曽根裕『Perfect Moment』
1月15日(土)-3月27日(日)
東京オペラシティアートギャラリー
http://www.operacity.jp/ag/exh126/


曽根裕展 Perfect Moment, 東京オペラシティアートギャラリーでの展示風景, (2011),
撮影:木奥惠三, courtesy the artist and David Zwirner, New York

ロサンゼルスを拠点に活動する曽根裕による国内ではほぼ10年振りとなる個展。本展はマンハッタン島を大理石を使って丸ごと彫った新作をはじめ、新旧作を交えて構成される。また、メゾン・エルメス(東京)でも『雪』曽根裕展が同時開催中。

森村泰昌『なにものかへのレクイエムー戦場の頂上の芸術』
1月18日(火)-4月10日(日)
兵庫県立美術館
http://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_1101/index.html
昨年3つの美術館を巡回し、高い評価を受けた展覧会が兵庫県立美術館にて行われる。各巡回会場となった美術館の空間と作品の組み合わせにより、展覧会の表情を変えてきたが、本会場では20世紀の男たちをテーマとしたシリーズ<なにものかへのレクイエム>の完全版が紹介されるほか、コレクション展として『「その他」のチカラ。森村泰昌の小宇宙』が同時開催される。

高嶺格『とおくてよくみえない』
1月21日(金)-3月20日(日)
横浜美術館
http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2010/toofartosee/


高嶺格,God Bless America, (2002), 映像作品(8’18”)
2003年のヴェネツィア・ビエンナーレへの参加をはじめ、数多くの国際展、国内外の展覧会へと参加してきた高嶺格の首都圏初の大規模な個展。2000年代初頭の作品のほか、横浜で滞在制作される新作も発表される。連携企画として、横浜赤レンガ倉庫1号館にて高嶺格の演出作品『Melody♥Cup』も上演予定。(詳細は上記アドレスから関連イベントページにて)

VIP ART FAIR
1月22日(土)-1月30日(日)
http://vipartfair.com/
世界初となるオンライン・アートフェアとなるVIP ART FAIR(VIPは「Viewing in Private」の略)には世界30カ国より139のギャラリーが参加する。本アートフェアはジェームス・コーハン・ギャラリーのオーナー、ジェームス・コーハンがインターネット起業家のヨナス・アルムグレン、アレッサンドラ・アルムグレン夫妻とともに創設。日本からはVIP創設ギャラリーのひとつであるギャラリー小柳のほか、オオタファインアーツ、スカイ・ザ・バスハウス、ミヅマアートギャラリーが参加を予定している。

サイモン・スターリング『仮面劇のためのプロジェクト(ヒロシマ)』
1月22日(土)-4月10日(日)
広島市現代美術館
http://www.hcmca.cf.city.hiroshima.jp/web/simon/index.html
2005年のターナー賞を受賞したイギリス出身のアーティスト、サイモン・スターリングのこれまでの活動を紹介するアジアで初めての個展。本展では「オートザイロパイロサイクロボロス」(2006)などの代表作だけでなく、広島に関する新作も発表される。なお、新作制作のプロセスの一端が上記特設ウェブサイト内で紹介されている。

『倉俣史朗とエットレ・ソットサス展 夢見る人が、夢見たデザイン』
2月2日(水)-5月8日(日)
21_21 DESIGN SIGHT
http://www.2121designsight.jp/program/krst/
海外でも高い評価を受ける日本を代表するデザイナー、倉俣史朗(1934-1991)と彼が尊敬し影響を受けたイタリアデザイン界の巨匠エットレ・ソットサス(1917-2007)のふたりの作品による展覧会。1980年にソットサスを中心に結成されたデザインプロジェクト「メンフィス」から交流の始まるふたりの作品を通して、「デザインとは何か?」が再度問い直される。

ライアン・ガンダー『You have my word』
2月11日(金)-4月10日(日)
太宰府天満宮宝物殿、福岡
http://www.dazaifutenmangu.or.jp/miru/houmotsu.htm
今回で第6弾となる太宰府天満宮アートプログラムとして、新世代のコンセプチュアル・アートの旗手として注目されるライアン・ガンダーによる個展が開催される。太宰府天満宮への取材をもとに制作された新作インスタレーション、立体作品の展示のほか、現地でのワークショップを通してタイムカプセルが制作される予定。なお、同時期にTARO NASU(東京)での個展、沖縄県立博物館・美術館のコレクションギャラリー2にて『ライアン・ガンダー展:Attempting to remain light on ones feet』が開催される。

『クワイエット・アテンションズ 彼女からの出発』
2月12日(土)-5月8日(日)
水戸芸術館
http://www.arttowermito.or.jp/art/modules/tinyd0/index.php?id=15
韓国、ブラジル、インドを含む9カ国14名の新世代の女性アーティストによる写真や映像、音、ドローイングなどさまざまな要素を用いたインスタレーション、立体作品が発表される。昨年のターナー賞受賞作家であるスーザン・フィリップスや2009年の同館での個展が記憶に新しいツェ・スーメイも参加する。会期中にはアーティストトークのほか、パフォーマンス、レクチャー、ポエトリーリーディングなど多彩な関連イベントが企画されている。

G-tokyo 2011
2月19日(土)-20日(日)+2月21日(月)-27日(日)
http://www.gtokyo-art.com/
※19, 20日がギャラリー・デイズ、21-27日がエキジビション・ウイーク
昨年に続き二度目の開催となるG-tokyoは、現代美術の最前線で活動を続けてきた15のギャラリーによるアートフェア。今年はアート・フェアとしての2日間後にエキジビション・ウイークとして各ギャラリーによる展示、作品とじっくり向き合える期間が一週間設けられている。各ギャラリーの展示内容は上記ウェブサイトにて発表され始めている。

『風穴 もうひとつのコンセプチュアリズム、アジアから』
3月8日(火)-6月5日(日)
国立国際美術館
http://www.nmao.go.jp/japanese/b3.html
1960年代半ばに登場したコンセプチュアル・アートは、様々なキーワードとともに展開を続けている。そうしたコンセプチュアル・アートの流れはしばしば、欧米を中心に語られてきたが、本展はアジアを中心とした作家によってもうひとつのコンセプチュアリズムの紹介を試みている。ヤン・ヘギュ、アラヤー・ラートチャムルーンスック、島袋道浩、木村友紀らが出品予定。

『杉本文楽 木偶坊 入情 曾根崎心中付り観音廻り』
3月23日(水)-3月27日(日)
神奈川芸術劇場
http://www.sugimoto-bunraku.com/
今月11日にオープンした神奈川芸術劇場の開館記念公演として、近松門左衛門の『曾根崎心中』を杉本博司が構成、演出、美術、映像を担当し、『杉本文楽 木偶坊 入情 曾根崎心中付り観音廻り』として上演。豪華キャストとして豊竹嶋大夫(切場語り)、鶴澤清治(人間国宝)、吉田簑助(人間国宝)、桐竹勘十郎が参加。本上演に際し、新たに一人遣い人形「お初」が製作され、衣装にはメゾンエルメスの協力によるスカーフが用いられている。

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