『視覚の実験室 モホイ=ナジ/イン・モーション』@ DIC川村記念美術館


モホイ=ナジ・ラースロー著『材料から建築へ』(バウハウス叢書14)
1929年 ミサワホーム株式会社/神奈川県立近代美術館(仲田文庫)
※会期中に入れ替えあり

『視覚の実験室 モホイ=ナジ/イン・モーション』
9月17日(土)−12月11日(日)
DIC川村記念美術館
http://kawamura-museum.dic.co.jp/
開館日時:火–日(ただし、9月19日、10月10日の月曜は開館、10月11日の火曜は休館)
9:30–17:00

モホイ=ナジ・ラースローの国内初の本格的な回顧展として、神奈川県立近代美術館 葉山、京都国立近代美術館(現在開催中)を巡回してきた『視覚の実験室 モホイ=ナジ/イン・モーション』がDIC川村記念美術館で開催される。
1926年の雑誌『アサヒカメラ』への作品掲載以来、国内では「バウハウス」関連の展覧会を中心に紹介されてきたモホイ=ナジだが、多岐にわたる表現のためか、国内では本格的な展覧会が開かれてこなかった。約270点にも及ぶ作品、資料で構成される本展には、「光と運動による造形」の実現を試みたモホイ=ナジの実践を想起させる「フォトグラム」をはじめ、機械仕掛けの動く彫刻「ライト・スペース・モデュレータ」などが展示される。8年にもわたる構想の末に「ライト・スペース・モデュレータ」を初公開した1930年に、モホイ=ナジはそのアイディアについて、次のように述べている。

「恒常的に人工的な電気の光が供給されるようになって、今日私たちは苦もなく豊かな光の効果を得られるようになった。電力によって、人は変わることなく絶えず繰り返されるさまざまな運動を、あらかじめ予定した通りに実施することができる。光と運動は、今日のそのような関係に呼応して、再び造形要素となる。バロック時代の噴水、つまりバロックの祝祭の噴水や水による舞台は、光の噴水や機械と電気による運動の戯れによって、創造的に復活するのだ」

関連プログラムとして、本展監修者であり、20世紀東欧の前衛芸術を研究してきた井口壽乃による特別ギャラリートーク「モダン・デザイン誕生の裏で:知られざるモホイ=ナジの世界」、山本政幸による講演会「モホイ=ナジのタイポグラフィ:コミュニケーションの発見」のほか、写真家の浅見俊哉によるワークショップ、担当学芸員の林寿美が作品解説を行うギャラリートークなどが企画されている。

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