タイム・トラベル−美術で知るフィリピン @ 福岡アジア美術館 アジアギャラリー

ブレンダ・ファハルド「民族叙事詩シリーズ:ラバウ・ドンゴン:パナイ島スロドス族の物語1」1995年

コレクション展
日本・フィリピン国交正常化60周年記念
タイム・トラベル−美術で知るフィリピン
2016年8月25日(木)-12月25日(日)
福岡アジア美術館 アジアギャラリー
http://faam.city.fukuoka.lg.jp/
開館時間:10:00-20:00 入室は閉館30分前まで
休館日:水(水曜が祝日の場合はその翌日)

福岡アジア美術館では、日本・フィリピン国交正常化60周年を記念して、コレクションによるテーマ展示『タイム・トラベル−美術で知るフィリピン』を同館アジアギャラリーで開催する。

ブレンダ・ファハルドの「民族叙事詩シリーズ:ラバウ・ドンゴン:パナイ島スロドス族の物語1」(1995)には、フィリピンがまだフィリピンと呼ばれていなかった時代が描かれている。フィリピンはアジア最大のカトリック信者を抱える国であり、世界一周を目指したマゼランが命を落とした島でもある。そして、とりわけ日本との関係において、膨大な数の人々が犠牲になった太平洋戦争の激戦地としても知られている。

本展では、上述したファハルドのほか、第二次世界大戦で廃墟と化したマニラの風景を描いたフェルナンド・アモルソロ「廃墟のイントラムロス」(1945)、80年代半ばの国際的な砂糖価格の下落で飢餓が深刻化したネグロス島出身のヌネルシオ・アルヴァラードの「マスカラ祭のクイーン」(1998)、沖縄を拠点に活動する写真家、石川真生の「フィリピン人ダンサー」のシリーズなどを出品。フィリピンの知られざる歴史や文化、その中でたくましく生きる民衆たちの姿を、まるでタイム・トラベルをするかのように紹介していく。

なお、本展会期中には同館交流ギャラリーで、福岡インディペンデント映画祭を開催。また、8月28日には、シンガポールおよび東南アジアの現代美術を牽引してきたアーティスト、タン・ダウ[唐大霧]の軌跡をたどるトークを開催。トークにあわせて、タン・ダウの所蔵作品5点と91年に福岡市美術館で行なったパフォーマンスの映像を展示している。(9月6日まで)

福岡インディペンデント映画祭
2016年8月25日(木)-9月4日(日)
会場:福岡アジア美術館 交流スタジオ
http://www.fidff.com/

アジア美術トーク「タン・ダウの軌跡、再び−シンガポール・福岡」
2016年8月28日(日)14:00-16:00
福岡アジア美術館 交流スタジオ
「タン・ダウ in 福岡」14:00-14:30
講師:後小路雅弘(九州大学大学院人文科学研究院 教授)
「タン・ダウ:100%老土」14:30-16:00
講師:シャーメーン・トー(シンガポール国立美術館学芸員)※逐次通訳

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