伊東宣明『アートと芸術家』@ WAITINGROOM


「アート(スペインVer.)」2015年、シングルチャンネルビデオ、サウンド、10min.5sec. ©Nobuaki ITOH, courtesy of WAITINGROOM

伊東宣明『アートと芸術家』
2016年11月26日(土)-12月25日(日)
WAITINGROOM
http://www.waitingroom.jp/
開廊日時:12:00-19:00(月曜は17:00-23:00、日曜は12:00-18:00)
休廊日:火、水
※オープニングレセプション:11月26日(土)18:00-21:00

WAITINGROOMでは、虚構と事実が入り混じる映像の性質を利用して、実験的な試みを続ける伊東宣明の個展『アートと芸術家』を開催する。

伊東宣明は1981年奈良県生まれ。2016年に京都市立芸術大学大学院にて博士号を取得。身体、生/死、精神といった生きるうえで避けることのできない根源的なテーマを追求している。2000年代中頃より現在に至るまで、関西を中心に継続的に発表を行なう。2007年に第10回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)、2012年には群馬青年ビエンナーレ2012にそれぞれ入選。昨年は愛知県美術館のARCHプログラムで個展を開催。

本展では、「アートとは何か」という問いをめぐるふたつの映像作品を発表する。昨年、愛知県美術館でも発表した「アート」は、SNSに投稿される自撮り動画を彷彿とさせる映像のなかで、伊東自身およびアーティスト役を演じる伊東が全国各地の美術館や野外作品を背景にアートの本質や理想的なアートの在り方について語りかける。本展では、マドリードで滞在制作した「アート(スペインVer.)」を加えた2チェンネル形式で発表する。もう一点の「芸術家」は美大を卒業し、普通の女の子として生きるか芸術家として生きるか決めかねているというひとりの女性を主人公に、日本企業の自己啓発的新人研修の方法を用いて芸術家の名言によってつくられた「芸術家十則」を絶叫する訓練を行なうモキュメンタリー/ドキュメンタリー。どちらの作品も、映し出される行為や言葉の正体がどこにあるのか、画面に映るリアル(現実)のゆがみを通じて、観客に根源的なテーマを投げかける。


「芸術家」2013-2014年, シングルチャンネルビデオ、サウンド、35min. ©Nobuaki ITOH, courtesy of WAITINGROOM

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