なつやすみの美術館 「みること」「うつすこと」@ 和歌山県立近代美術館

なつやすみの美術館 「みること」「うつすこと」
7月2日(土)− 8月28日(日)
和歌山県立近代美術館
http://www.momaw.jp/


トーマス・ルフ「肖像(J. バウムガルトナー)」(1989), 写真
(c) Thomas Ruff / Courtesy of Gallery Koyanagi

写真や版画などを中心に「みること」「うつすこと」を考察する展覧会が和歌山県立近代美術館にて開催される。それ以前に比べ、より現実に近い記録としてイメージを残すことを可能にした写真は、「みる」という体験についての再考を促す契機となった。写真の出現は絵画のあり方の変化にも大きな影響を与えるだけでなく、光や時間、記憶といった問題に対するより強い関心を引き出した。また、原版の転写によってイメージを生成する版画においては、「うつす」という行為そのものを問うような作品も存在する。本展は同美術館がコレクションを中心に取り組んでいる現代美術についての理解を深める試みの一環であり、「みること」「うつすこと」について改めて考える機会となるだろう。なお、8月20、21日にはアーティストの佐藤時啓を招き、ワークショップ「もっと、光を2」が企画されている。

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