中西夏之『キアスム / chiasme』@ SCAI THE BATHHOUSE


協力:SCAI THE BATHHOUSE

中西夏之『キアスム / chiasme』
2014年10月10日(金)-11月8日(土)
SCAI THE BATHHOUSE
http://scaithebathhouse.com/
開廊時間:12:00-18:00
休廊日:日、月、祝
※レセプション:10月10日(金)17:00-19:00

SCAI THE BATHHOUSEでは、青森県近代文学館室長を務める飯田高誉をキュレーターに迎えて、新たな視点から中西夏之の作品を解き明かす展示『キアスム / chiasme』を開催する。

中西夏之は1935年東京生まれ。58年に東京藝術大学を卒業。63年には高松次郎、赤瀬川原平とともに反芸術的ハプニング・グループ、ハイレッド・センターを創設する。60年代後半以降、制作の中心に絵画を据えて、絵画と光=色彩の関係を考察していく。また、90年代に入ると絵画と展示空間の関係を探求したインスタレーションも継続的に発表していく。2012年にはDIC川村記念美術館にて個展『韻 洗濯バサミは攪拌行動を主張する 擦れ違い/遠のく紫 近づく白斑』を開催。また、ニューヨーク近代美術館での『TOKYO1955-1970:新しい前衛』(2012)、渋谷区立松濤美術館、名古屋市美術館で開催された『ハイレッド・センター:「直接行動」の軌跡』(2013)など初期の活動も再注目されている。

本展タイトルのメルロ=ポンティの用語である「chiasme(キアスム)」とは、交叉、絡み合い、見るものと見られるものとの相互交差を意味しており、中西の思考や制作方法と繋がっている。本展では、中西の現在のアトリエの一部をそのまま展覧会場に移動し、年代や様式の異なる大小さまざまな絵画作品を雑然と配列する。そして、そのような「交叉配列」の中から、中西作品の成り立つ理論を読み解きを試みる。また、63年制作の「韻」や「洗濯バサミは撹拌行動を主張する」といった初期の重要な作品や、最新作も展示される。

なお、本展開催に併せて、日本語対訳付きの英語版図版を発行する(刊行は11月下旬を予定)。

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