竹岡雄二 台座から空間へ @ 国立国際美術館


竹岡雄二「ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタインのための台座」2015年 個人蔵 © Takeoka Yuji, courtesy of WAKO WORKS OF ART Photograph by: Achim Kukulies, Düsseldorf

竹岡雄二 台座から空間へ
2016年1月16日(土)-3月21日(月、休)
国立国際美術館
http://www.nmao.go.jp/
開館時間:10:00-17:00(金曜は19:00まで)入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、3/21は開館)

展覧会担当:中西博之(国立国際美術館主任研究員)

国立国際美術館では、「オブジェ(もの)を置くことによって作られる空間」の提示を探究し続けてきたドイツ・デュッセルドルフ在住のアーティスト、竹岡雄二の日本初の回顧展『竹岡雄二 台座から空間へ』を開催する。

竹岡雄二(1946年京都府生まれ)は、京都市立芸術大学彫刻科を卒業後に渡独。73年から79年までデュッセルドルフ国立美術大学で学ぶ。70年代後半よりドイツを中心に作品を発表、86年にはデュッセルドルフのコンラッド・フィッシャー・ギャラリーで個展を開催している。そのほか、92年にヤン・フートがディレクターを務めたドクメンタ9に参加し、「公共彫刻」シリーズを出品。近年も、2011年にノルトライン=ヴェストファーレン州ボトロップにあるジョセフ・アルバース美術館、2012年にブレーメンのゲアハルド・マックス・ハウスで個展を開催している。日本国内ではワコウ・ワークス・オブ・アートでの個展のほか、『主題としての美術館:美術館をめぐる現代美術』(国立国際美術館、2001)、『ミニマル マキシマル:ミニマル・アートとその展開 1990年代の現代美術』(千葉市美術館、京都国立近代美術館、福岡市美術館、2001)などに出品している。また、95年から現在までブレーメン芸術大学で教鞭を執っている(98年から教授職)。

竹岡は、通常は彫刻作品を置くために使用される台座を作品化した「台座彫刻」をはじめ、美術館や博物館などの公共空間でものを見せる行為の考察をもとにした制作など、「空間の提示」を一貫したテーマとして制作活動を行なう。造形上は、さまざまな素材や色彩が使用されているものの、竹岡が作品として展示する台座やガラスケースは、逆説的に作品の不在を鑑賞者に意識させるとともに、ものを見ることや、展示空間そのものについての再考察を促す。

本展では、これまでに竹岡が制作してきた作品から厳選した各時代の主要作品約20点を紹介する。また、同時期に開催されるコレクション展『コレクション2』では、竹岡作品の特質を踏まえた展示を行なう。


竹岡雄二「無題」1996年 個人蔵 © Takeoka Yuji, courtesy of WAKO WORKS OF ART Photograph by: Achim Kukulies, Düsseldorf

関連企画
竹岡雄二氏による講演会「竹岡雄二 台座から空間へ:私の作品について」
2016年1月17日(日)14:00-
会場:国立国際美術館 地下1階講堂
定員:130名(無料)
※当日10:00から整理券配布

ギャラリー・トーク
2016年2月20日(土)14:00-
会場:国立国際美術館 地下2階展示室
定員:先着90名(無料、要観覧券)
※当日13:30から聴講用ワイヤレス受信機貸出


竹岡雄二「芸術情報者の頭、ドクメンタ IX」1992年 作家蔵 © Takeoka Yuji, courtesy of WAKO WORKS OF ART Photograph by: Achim Kukulies, Düsseldorf

同時期開催
エッケ・ホモ 現代の人間像を見よ
2016年1月16日(土)-3月21日(月、休)
国立国際美術館

コレクション2
2016年1月16日(土)-3月21日(月、休)
国立国際美術館

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