ムハマッド・ユスフ展「Catching Javanese Eyes」@ 8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery


Drama of Equality (2015) © Mohamad ‘Ucup’ Yusuf

ムハマッド・ユスフ展「Catching Javanese Eyes」
2016年6月22日(水)-7月18日(月)
8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
http://www.hikarie8.com/artgallery/
開廊時間:11:00-20:00
会期中無休
※オープニングレセプション:6月22日(水)18:00-20:00

小山登美夫ギャラリーでは、渋谷ヒカリエ8階の8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryにて、社会的、政治的な問題を独自の視点で取り組むインドネシア・東ジャワ出身のアーティスト、ムハマッド・ユスフの個展『Catching Javanese Eyes』を開催する。

ムハマッド・ユスフは1975年インドネシア・東ジャワ州生まれ。現在はジョグジャカルタを拠点に活動している。ユスフはスハルト政権末期の98年に民衆の抵抗を支持する芸術組織として設立されたタリン・パディの創設メンバーのひとり。近年では土地が持つ独自のローカリティをテーマとした作品を数多く手掛けている。

本展では、ユスフ自身の生まれ故郷ジャワの伝統的な婚礼衣装に身を包む女性たちを描いた新作ドローイング、彫刻を発表する。婚礼の際の特徴的な化粧や服装には、長い歴史において外来文化を取り入れながらも保ち続けてきた、生粋のジャワ人を意味する「クジャウェン(kejawen)」の精神のシンボルが数多く潜んでいる。衣装の細やかな柄ゆきまで丁寧に描き出すユスフの作品から、ジャワ人の培ってきた知恵や哲学を感じとることができるだろう。一方でユスフは、現在にまで受け継がれている伝統的な儀式が今や形式的なものに過ぎず、根底にある哲学は忘れられつつあることを危惧しており、作品内の黒く塗りつぶされた花嫁の瞳には虚無感すらうかがうことができるだろう。

なお、会期中の6月23日には新宿のIRREGULAR RHYTHM ASYLUMにて、「木版プリント・ワークショップ with ムハマッド・ユスフ(TARING PADI)& A3BC」が開催される。

木版プリント・ワークショップ with ムハマッド・ユスフ(TARING PADI)& A3BC
2016年6月23日(木)18:30-22:00
会場:IRREGULAR RHYTHM ASYLUM
http://ira.tokyo/event/1787/

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