クリスチャン・マークレー『Scrolls』@ ギャラリー小柳


new work in progress (2011). © Christian Marclay / Courtesy of Gallery Koyanagi
Image courtesy of Graphicstudio/USF, Tampa, Florida, USA. Photo: Will Lytch

クリスチャン・マークレー『Scrolls』
10月25日(火)–12月22日(木)
ギャラリー小柳
http://www.gallerykoyanagi.com/

今年の第54回ヴェネツィア・ビエンナーレで金獅子賞を受賞したクリスチャン・マークレーのギャラリー小柳では10年振り、二度目の個展『Scrolls』が開催される。
現在開催中のヨコハマトリエンナーレ2011に出展している「The Clock」にも見られるように、コラージュの手法はマークレーの創作において重要な要素のひとつである。今回の展覧会では、そのコラージュを用いた新作が展示される。近年、マークレーが関心を寄せるのは、擬音語や擬声語などのオノマトペ。とりわけ、英語に翻訳された日本の漫画のオノマトペは、文字のかたちや大きさにより音を物質化しており、マークレー作品のコラージュの素材として、平面へと封じ込められる。オノマトペのコラージュ作品は、作家自身が世界中から集めた布地をコラージュして構成した大判の掛け軸に表装される。そこでは、布地のパターンとオノマトペが共鳴し、リズムを生み出すように配置される。さらに、流れるような曲線を描きながらオノマトペが延々と20メートルも続いていくコラージュ作品「Manga Scroll」も発表される。また、この作品はマークレーのパフォーマンスの「スコア(=総譜)」でもあり、昨年、ホイットニー美術館での個展『Festival』で初演が行われ、日本初演はヨコハマトリエンナーレの特別企画として国際的に活躍するヴァーカリスト巻上公一により演じられる。
会期中に展示作品の全図版を収録した展覧会カタログ『Christian Marclay: Scrolls』が刊行される予定。

ヨコハマトリエンナーレ 2011 OUR MAGIC HOUR プログラム
『Manga Scroll』
クリスチャン・マークレーと巻上公一によるパフォーマンス
10月22日(土) 18:40開演(18:20開場)
日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)BankART mini
無料、50名(当日先着順、16:00よりBankART miniにて整理券配布)
※整理券配布時にヨコハマトリエンナーレ2011チケットの提示が必要(チケットは未使用、使用済みともに可)

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