マンハッタンの太陽 光学芸術から熱学芸術への拡張:18世紀から21世紀の”太陽画”の系譜
2013年7月13日(土)-9月23日(月、祝)
栃木県立美術館
http://www.art.pref.tochigi.lg.jp/
開館時間:9:30-17:00 入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌火曜日は休館)
栃木県立美術館では、ピンホール・カメラやカメラ・オブスクラといった映像をとらえる原理を制作へと取り入れていた山中信夫の作品や関連資料を中心とした企画展『マンハッタンの太陽 光学芸術から熱学芸術への拡張:18世紀から21世紀の”太陽画”の系譜』を開催する。
本展は18世紀から21世紀までの20数名のアーティストによる140点の作品を通して、光源としての太陽と熱源としての太陽の両面から、可視光線を越えたエネルギー源としての太陽と私たちとの関係を考察、鑑賞、体験を意図している。展覧会構成の中心に置かれる山中信夫は、1979年に第15回サンパウロ・ビエンナーレに参加した帰路、手製のピンホール・カメラでマチュピチュを撮影、80年にはニューヨークで代表作のひとつ「マンハッタンの太陽」を制作する。帰国後に「東京の太陽」を制作すると、82年には第12回パリ・ビエンナーレに参加し、注目が高まる中、帰国途中のニューヨークでわずか34年の生涯を閉じた。山中のピンホールがとらえた黄金色の円環は太陽画の起源を連想させ、太陽を熱源として捉え直し、視覚(光学)に限定されていた美術を熱学へと拡張するものとして考えさせる。なお、同美術館では87年に『現代美術になった写真』展の一部として回顧展を開催している。
山中のほかには、ウィリアム・ブレイク、J.M.W.ターナー、ヨーゼフ・ボイス、河原温、イミ・クネーベル、河口龍夫、殿敷侃、若江漢字、アンゼルム・キーファー、佐藤一郎、山崎博、畦地拓治、柴田敏雄、アンディ・ゴールズワージー、鈴木理策、中ザワヒデキ、福田美蘭、志水児王、冨井大裕、田中功起、松井茂、五月女哲平の作品が出品される。関連企画には、埼玉大学教授の外山紀久子による講演会「マンハッタン、ダンス、掃除」や「クシュシトフ・ヴォディチュコ プロジェクション・イン・ヒロシマ」(監督/岸本康, 2000年, 70分)、『太陽を盗んだ男』(監督/長谷川和彦, 1979年, 147分)の上映が予定されている。
関連イベント
上映会「クシュシトフ・ヴォディチュコ プロジェクション・イン・ヒロシマ」(監督/岸本康, 2000年, 70分)
2013年7月14日(日)14:00-
※無料、要企画展観覧券
講演会「マンハッタン、ダンス、掃除」
外山紀久子(埼玉大学教授)
2013年9月15日(日)14:00-
※無料、要企画展観覧券
上映会『太陽を盗んだ男』(監督/長谷川和彦, 1979年, 147分)
2013年9月22日(日)14:00-
定員:100名(無料)※当日有効の企画展観覧券をお持ちの方に12時より整理券配布
(100名を越えた場合は座布団の貸出あり)