ガーダー・アイダ・アイナーソン『I Am The Only Free Man On This Train』@ ラットホール・ギャラリー


Fluorescent Pink III (2012) © Gardar Eide Einarsson Courtesy of the artist

ガーダー・アイダ・アイナーソン『I Am The Only Free Man On This Train』
2013年8月2日(金)–10月6日(日) 10月20日(日)
ラットホール・ギャラリー
http://www.ratholegallery.com/
開廊時間:12:00-20:00
休廊日:月(夏期休廊:8/15-19)

ラットホール・ギャラリーでは、ニューヨークと東京を拠点に活動するガーダー・アイダ・アイナーソンの個展『I Am The Only Free Man On This Train』を開催、新作のペインティング、シルクスクリーン、立体作品が発表される。

アイナーソンは1976年オスロ生まれ。政治、ポップカルチャー、サブカルチャーなどの幅広い領域で、それぞれ機能している記号やシンボルを作品に転用し、現代の社会、政治、経済の権力構造に見られる複雑な関係性が浮かび上がるような仕掛けが幾重にも埋め込んだ作品をさまざまな形式で発表している。また、彼の作品はレディメイドやポップアート、コンセプチュアル・アートといった6,70年代の美術動向の参照するだけにとどまらず、徹底したモノクロームの使用を通じて、ミニマリズムや構成主義における絵画作品のボキャブラリーとも交差するものとなっている。シドニー・ビエンナーレ(2010年)、ホイットニー・ビエンナーレ(2008年)、イスタンブール・ビエンナーレ(2005年)などの国際展への参加のほか、2010年から2011年にかけて個展『Power Has a Fragrance』がオスロ、レイキャビク、ストックホルム、カッセルへと巡回し、現在、ベルゲン・クンストハレにて個展『Versuchsstation des Weltuntergangs』が開催されている。2010年にはラットホール・ギャラリーで行われたオスカー・トゥアゾンとの二人展『Sex Booze Weed Speed』に出品している。


He’s Doing His Job, Let’s Do Ours (2012) © Gardar Eide Einarsson Courtesy of the artist

本展では、蛍光ピンクを意味する「Fluorescent Pink」シリーズからのモノクローム・ペインティングや、アメリカの刑務所の独房内に設置されている、懸垂用の棒を連想させる鉄製の立体作品や、郵便切手をモチーフにしたシルクスクリーン作品が発表される。展覧会タイトルには、映画「ドクトル・ジバゴ」(1965年)でクラウス・キンスキー演じるアナーキストの台詞が引用されており、アウトロー像の神話や歴史への意識が強く込められている。また、本展にあわせて「Stainless Steel(Fine)」と「Fluorescent Pink」のペインティング・シリーズを収録したモノグラフを刊行する。

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