畠山直哉『ナチュラル・ストーリーズ』@ 東京都写真美術館


「テリル #2607」(2009)

畠山直哉『ナチュラル・ストーリーズ』
10月1日(土)-12月4日(日)
東京都写真美術館
http://www.syabi.com/
開催日時:火–日・祝 10:00–18:00(木、金は20:00まで/入館は閉館30分前まで)

畠山直哉の首都圏の美術館では初となる個展『ナチュラル・ストーリーズ』が東京都写真美術館にて開催される。
畠山は、1997年に写真集『ライム・ワークス』(1996, シナジー幾何学)、写真展『都市のマケット』(1996, ギャラリーNWハウス)により木村伊兵衛写真賞を受賞。2001年には中村政人、藤本由紀夫とともに第49回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館に参加。2002年には、国内初の美術館での個展を岩手県立美術館と国立国際美術館にて開催。2003年には、ヒューストン美術館で行われた『日本写真史』展のシンポジウムで講演を行う。(昨年出版された『話す写真』に収録)その後も国内外の多数の個展、グループ展で作品を継続的に発表している。
今回発表されるのは、代表作のひとつである「ライム・ヒルズ」やパリ近郊の地下採石場跡を撮影した「Ciel Tombé(シエル・トンベ)」、日本未発表のフランスのぼた山とその周辺を撮影した「Terrils(テリル)」のほか、映像による「BLAST(ブラスト)」、カメラ・オブスクラを用いて描いたドローイング。さらには、畠山の出身地である岩手県陸前高田市を写した新しい試み(2011年3月以前および以後に撮影されたものから成る)も発表される。本展では、畠山が一貫して自然に対し働きかけ、風景を現出させてきた作品群によって「自然史」を連想させるような構成となる予定。
関連イベントとして、10月7日には畠山自身によるフロアレクチャー、同2日には畠山と文筆家の大竹昭子、同25日には作家の池澤夏樹との対談がそれぞれ企画されている。

同美術館ウェブサイトには畠山が展覧会カタログへの執筆の依頼のために小説家のフィリップ・フォレストへ宛てた手紙が紹介されている。

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