トーマス・ルフ展 @ 金沢21世紀美術館


Thomas Ruff press++11.07 (2016) All photos: © Thomas Ruff VG Bild-Kunst,Bonn 2016

トーマス・ルフ展
2016年12月10日(土)-2017年3月12日(日)
金沢21世紀美術館
http://www.kanazawa21.jp
開場時間:10:00-18:00(金、土は20:00まで)
休場日:月(ただし、1/2、1/9は開館)、12/29-1/1、1/10

展覧会担当:中田耕一(金沢21世紀美術館キュレーター)

金沢21世紀美術館では、東京国立近代美術館に続き、90年代以降の写真表現に多大な影響を与え続けるドイツ現代写真を代表する写真家、トーマス・ルフの初期作から最新作までを概観する回顧展を開催する。

トーマス・ルフは1958年ツェル・アム・ハルマースバッハ(ドイツ)生まれ。ベルント・ベッシャーが教鞭をとるデュッセルドルフ芸術アカデミーに在籍(1977-1985)。証明写真のように撮影した肖像写真を巨大なサイズに引き伸ばした「Porträts(ポートレート)」で注目されると、その後もドキュメンタリー写真を模した手法からデジタル技術以降の写真の在り方まで、写真という概念を問い直す作品を一貫して発表している。ドクメンタ9(1992)や第46回ヴェネツィア・ビエンナーレ(1995)をはじめ、数多くの国際展に参加。2012年にはハウス・デア・クンスト(ミュンヘン)にて大規模な個展を開催した。教育者としても、2000年から2006年まで、デュッセルドルフ芸術アカデミーの教授を務めている。

本展は、ルフ自身が作品選択や展示構成に参加。上述した「Porträts」や「Interieurs(室内)」といった初期作から、ルードヴィッヒ・ミース・ファン・デル・ローエの建築を対象とした「l.m.v.d.r.」や NASAの画像を素材にした「cassini(カッシーニ)」や「ma.r.s」、ネット上に溢れる画像を考察した「nudes(ヌード)」や「Substrate(基層)」、デジタル画像の構造に言及した「jpeg」、コンピューター上に構成した“暗室”で制作した「photograms(フォトグラムス)」など、18シリーズを紹介する。また、新聞社のプレス写真アーカイヴから着想した最新作「press++」から、読売新聞社から提供されたプレス写真を素材とした作品を出品する。


Thomas Ruff ma.r.s. 19 (2011)


Thomas Ruff phg.12 (2015)

関連企画
アーティスト・トーク ※定員に達したため、申込終了
講師:トーマス・ルフ
聞き手:増田玲(東京国立近代美術館主任研究員)
田中義久(本展アートディレクター)
中田耕一(金沢21世紀美術館キュレーター)
2016年12月10日(土)14:00-16:00
会場:金沢21世紀美術館レクチャーホール
定員:80名(無料)
※先着申込順(11/25より美術館ウェブサイトにて受付開始)

レクチャー
講師:清水穣(写真研究・同志社大学教授)
2017年1月28日(土)14:00-15:30
会場:金沢21世紀美術館レクチャーホール
定員: 80名(無料)
※事前予約不要、当日先着順

同時期開催
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2016年10月8日(土)-2017年3月20日(月)

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