高知県立美術館 春の定期上映会

高知県立美術館 春の定期上映会
5月20日(日)
高知県立美術館ホール
http://kochi-bunkazaidan.or.jp/~museum/

高知県立美術館にて開催される定期上映会。今回は、エチオピア出身のハイレ・ゲリマの『テザ 慟哭の大地』(2008)とタイ出身のアピチャッポン・ウィーラセタクンの『ブンミおじさんの森』(2010)が上映される。
ハイレ・ゲリマは1946年にエチオピアに生まれる。現在はワシントンD.C.のハワード大学映画学教授を務める。1976年に製作し、ロカルノ国際映画祭で銀豹賞を受賞した『三千年の収穫』でアフリカを代表する映画作家として注目を受ける。1983年には『Ashes and Embers』でベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。2002年には東京アフリカ映画祭にて『1896 アドワの戦い』(1999)を上映している。今回上映される『テザ 慟哭の大地』(2008)は、ひとりの男性の波瀾の人生を通じて、権力の支配と格差に苦しむ1970年代からの20年間のエチオピアの光と影を映し出した作品。同作品は、第65回ヴェネツィア国際映画祭にて脚本賞、審査員特別賞、SIGNIS賞、第38回ロッテルダム国際映画祭ではDioraphte賞を受賞している。
アピチャッポン・ウィーラセタクンは1970年にタイに生まれる。昨年のヨコハマトリエンナーレ2011を含む数多くの国際展に参加。2009年には個展『PRIMITIVE』がミュンヘン、パリ、リバプールを巡回、2010年には第1回アジア・アート・アワードを受賞するなど、アーティストとして国際的な高い評価を受けている。映画監督としても、『真夏の不思議な物体』(2000)にてバンクーバー、全州(韓国)、山形国際ドキュメンタリー映画祭で受賞、『ブリスフリー・ユアーズ』でカンヌ映画祭のある視点部門グランプリ、『トロピカル・マラディ』(2004)でカンヌ国際映画祭で審査委員賞を受賞するなど、国際的評価も高い。今回上映される『ブンミおじさんの森』(2010)は、タイ山間部のとある村を舞台とし、死期の迫る主人公(ブンミおじさん)が、森の中で体験する不思議な物語を幻想的な映像で綴っている。同作品は、第63回カンヌ国際映画祭でパルムドール、第35回とろんと映画批評家協会賞外国映画賞を受賞している。
チケット情報など詳細は同美術館ウェブサイトを参照。

上映時間スケジュール
『テザ 慟哭の大地』13:00-15:20
監督・脚本:ハイレ・ゲリマ, 2008年, エチオピア=ドイツ=フランス, アムハラ語・英語, カラー, 35mm, 140分
『ブンミおじさんの森』15:30-17:24
監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン, 2010年, イギリス=タイ=ドイツ=フランス=スペイン, タイ語, 35mm, カラー, 114分

関連記事
アピチャッポン・ウィーラセタクン インタビュー(2010/08/02)

Copyrighted Image