サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現代まで @ 福岡アジア美術館


フェリックス・バコロール「荒れそうな空模様」2009/2017年、作家蔵、展示風景:『サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで』森美術館、東京、2017、Photo: Kioku Keizo、Photo courtesy: Mori Art Museum, Tokyo

サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現代まで
2017年11月3日(金)-12月25日(月)
福岡アジア美術館
http://faam.city.fukuoka.lg.jp/
開館時間:10:00-20:00 入室は閉館30分前まで
休館日:水

福岡アジア美術館では、東京の国立新美術館と森美術館、国際交流基金アジアセンターの共同企画展『サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現代まで』を部分的に巡回し、同館所蔵作品や記録映像、展示アーカイブを加えた展覧会を開催する。

『サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現代まで』は、近年、めざましい経済発展とともに、国際的な注目が高まる東南アジアの現代美術の1980年代から現代までの歩みを9つのキーワードを通して紹介する企画展。国立新美術館と森美術館の2館を使用した東京会場での展示に比べ、本展の出品作品は約29組・80点と規模は小さくなるものの、80年代から継続的に東南アジアの作家を紹介してきた福岡ならではの「作家の軌跡」をたどることができる展示内容となる。また、90年代より続く、福岡市と東南アジアの作家たちが培ってきた美術交流の軌跡も紹介する。

本展ポスターに「奇妙な果実」の作品画像が使用されたリー・ウェンは、同作のみならず、94年に福岡市内で実施した歩くパフォーマンス「イエローマンの旅」の記録映像も上映。99年の第1回福岡トリエンナーレに母親と娘の回復をテーマに抱き合うふたりを撮影した「もうひとりの女」を出品したアマンダ・ヘンは、同作とともに20年後のふたりを撮影した「20年後」を発表する。また、福岡アジア美術館が開館した99年に交流プログラムの研究者として福岡に滞在したシンガポールのコウ・グワンハウは、自身が長年取り組んできたシンガポールの美術活動の記録と、福岡との美術交流の記録を写真や資料で紹介。会期初日には、牛嶋均古賀義浩とともに「シンガポールのザ・アーティスト・ビレッジと福岡の作家たち」と題したトークイベントを開催する。

関連イベントとして、東南アジアの映画監督がシンガポール国立美術館の所蔵作品から着想して制作した短編映画集の上映(後小路雅弘による特別解説トーク付き)や、アジア各地の社会に関与するアートの事例報告やディスカッション、東南アジア美術研究の第一人者、後小路雅弘が30年間の東南アジア調査をふりかえるイベントなどを会期中に予定。また、福岡アジア美術館から徒歩圏内にある承天寺境内では、特別展示「博多でつなぐ東南アジア」を開催。スーザン・ビクターの新作インスタレーションを展示する。

なお、福岡アジア美術館アジアギャラリーでは、日タイ修好130周年記念コレクション展『静寂な混沌(カオス)―福岡がみつめたタイ現代美術』(2017年12月25日まで)と、『福岡市・ヤンゴン市姉妹都市締結記念 ようこそ、ミャンマー美術へ!』(2018年1月9日まで)を開催中。

関連イベント
ギャラリー・トーク
リー・ウェン(予定)、フェリックス・バコロール
2017年11月3日(金、祝)11:00-12:00
福岡アジア美術館 展覧会場(7階)
※要展覧会チケット、日英逐次通訳あり

シンガポールのザ・アーティスト・ビレッジと福岡の作家たち
コウ・グワンハウ、牛嶋均、古賀義浩
2017年11月3日(金、祝)14:00-15:30
福岡アジア美術館 あじびホール(8階)
※入場無料、日英逐次通訳あり

光に照らされて/Coming to Light(「博多でつなぐ東南アジア」展より)
スーザン・ビクター
2017年11月3日(金、祝)16:00-17:30
福岡アジア美術館 あじびホール(8階)
※入場無料、日英逐次通訳あり

鬼才の監督5人が撮った東南アジア美術&解説トーク
上映作品:『Art Through Our Eyes(僕らが見た、美術)』(2016年|シンガポール|30分|デジタル上映|日本語字幕)監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン、ブリランテ・メンドーサ、エリック・クー、ホー・ユーハン、ジョコ・アンワル
解説トーク:後小路雅弘(九州大学大学院人文科学研究院教授)
2017年11月4日(土)14:00-15:30
福岡アジア美術館 あじびホール(8階)
※入場無料

アジア太平洋におけるソーシャリー・エンゲイジド・アート
参加者:レオノール・ヴェイガ(ライデン大学、研究者)※福岡アジア美術館レジデンス研究者
ジェームズ・ジャック(九州大学ソーシャルアートラボ、美術作家)
へアロハ・ジョンストン(ホノルル美術館、学芸員)
中尾智路(福岡アジア美術館学芸員)ほか
2017年11月26日(日)14:00-17:00
福岡アジア美術館 あじびホール(8階)
※入場無料、日英逐次通訳あり

後小路教授とめぐる東南アジア現代美術の旅
トーク:後小路雅弘(九州大学大学院人文科学研究院教授)
2017年12月9日(土)14:00-15:30
福岡アジア美術館 あじびホール(8階)および展覧会場(7階)
※集合はあじびホール、要展覧会チケット

学芸員によるギャラリートーク
2017年11月11日(土)14:00-14:30(中尾智路学芸員)
2017年11月18日(土)14:00-14:30(柏尾沙織学芸員)
2017年12月16日(土)14:00-14:30(趙純恵学芸員)
2017年12月23日(土)14:00-14:30(五十嵐理奈学芸員)

同時開催
博多でつなぐ東南アジア
2017年11月1日(水)-12月25日(月)
承天寺境内(福岡県福岡市博多区博多駅前1-29-9)
『サンシャワー』展の出品作家スーザン・ビクターの新作インスタレーションを承天寺境内に展示。

日タイ修好130周年記念コレクション展『静寂な混沌(カオス)―福岡がみつめたタイ現代美術』
2017年5月11日(木)-12月25日(月)
福岡アジア美術館 アジアギャラリー

福岡市・ヤンゴン市姉妹都市締結記念『ようこそ、ミャンマー美術へ!』
2017年8月31日(木)-2018年1月9日(火)
福岡アジア美術館 アジアギャラリー

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