マーティン・キッペンバーガー @ タカ・イシイギャラリー


Untitled (Tokyo Table) (1990) © Estate of Martin Kippenberger, Galerie Gisela Capitain, Cologne / courtesy of Taka Ishii Gallery, Tokyo Installation view at the Villa Merkel in Esslingen in 1996 Photo: Uwe Seyl

マーティン・キッペンバーガー
2015年1月10日(土)-2月7日(土)
タカ・イシイギャラリー
http://www.takaishiigallery.com/
開廊時間:12:00-19:00
休廊日:日、月、祝
※オープニング・レセプション:1月10日(土)18:00-20:00

1970年代後半から1990年代にかけて、さまざまなメディアを駆使して膨大な数の作品を生み出し、狭義の美術の領域に収まることのない精力的かつ多面的な活動を展開したマーティン・キッペンバーガー。1997年に44歳の若さで他界してもなお、多大な影響力を与え続けるキッペンバーガーの個展が、マーティン・キッペンバーガー財団とギャラリー・ギゼラ・キャピテンの協力のもと、タカ・イシイギャラリー(東京・清澄)で開催される。

マーティン・キッペンバーガーは1953年ベルムント(ドイツ)生まれ。78年にベルリンにギゼラ・キャピテンとともに事務所を設立すると、パンク・ミュージック・クラブ経営、映画祭/コンサート企画、パンクバンド結成、展覧会企画といった活動をベルリンで展開する。83年にケルンに拠点を移すと、画家のアルバート・オーレンとの共同制作による前衛的な作品を数多く発表。その後、パリ、ウィーン、ケルン、セビリア、マドリッド、ヴェネツィア、ロサンゼルスなどに拠点を移しながら精力的に制作を続けたが、飲酒過多による肝硬変のため、97年に他界する。しかし、その死後も、2003年の第50回ヴェネツィア・ビエンナーレ・ドイツ館での展示、テート・モダン(2006)やロサンゼルス現代美術館(2008)、ノルトライン・ヴェストファーレン州立美術館(K21)(デュッセルドルフ、2009)、ニューヨーク近代美術館(2009)、ピカソ美術館(マラガ、2011年)、ハンブルガー・バーンホフ現代美術館(ベルリン、2013)など、世界各地の美術館で次々と回顧展が開かれている。


Untitled (from the series Black Rubber Paintings) (1991) © Estate of Martin Kippenberger, Galerie Gisela Capitain, Cologne / Courtesy of Taka Ishii Gallery, Tokyo Photo: Lothar Schnepf, Cologne

本展は、キャンバスの表面をラテックスで覆った「ブラック・ラバー・ペインティング」(1991)をはじめ、90年代に制作された38点のマルチプル作品、6点のポスター、3点のホテル・ドローイングによる大型のインスタレーションというまとまった数のキッペンバーガー作品を日本国内で見ることができる貴重な機会となる。なお、本展は90年に行われた展覧会を一部「反復」する形式をとり、シンプリ―・レッドの「If you don’t know me by now」という曲をサウンドトラックとして使用する。

会期中には、国立国際美術館の植松由佳氏によるテキストを収録した作品集『Martin Kippenberger』が刊行される。

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